第三話 帰り道
「こっちでいいのですか?」
私が飛鳥に聞く
ここは、私が帰る時に通っている道
飛鳥が帰る時間が遅くなる
心配だよ
「いいの
大丈夫
一緒に居たいから、ね」
優しい
私を守って居たいから私のところにいるの?
それとも、普通に私と居たいの?
「そういえば、ハニーワークスさんの新しい本が出てきたんだって
一緒に本屋、行かない?」
「えっ!
ハニーワークス好きなの、知ってるの!?
なんで!」
私は、大きな声を出す
「小学校の時、ことりが読んでたよな
それで、知った」
その時から、私の事を知ってたんだ
「家、もうちょっとで着く?」
「うん
着く」
「良かった
このまま俺は、一回帰るよ
この後のデートに間に合わなくなるから
じゃ、ことりの家にお迎えに行くからね
あとで」
ん?
で、ぇ、と?
「嘘でしょー!」
私は、思わず叫んでしまった
嘘だよね
あの学校の有名人でイケメンと言われているあの翼飛鳥が私にデートだって言うはずがない
そう、私は地味な子なんだから
十分後
ピンポーン
えっ
本当に飛鳥が来た!?
いや、違う人だよね?
私は、確かめるために玄関に行き、ドアを開けた
ガチャ
「嘘でしょ
本当だったの!」
そう、ドアを開けた先には、飛鳥がいた
「本当だよ、ことり」
飛鳥の服装は、シンプルの白いTシャツと青いジーンズ、水色の上着を着ていた
爽やかな男子というのは、こうゆう事なのだろう
飛鳥がイケメンという事もあってその服装と似合っていた
学校では制服を着ているから、彼の私服に何故か懐かしさを感じた
小学校で飛鳥が私服を着ていたからなの?
「行こう、ことり」
と飛鳥が声をかけてくれる
しょうがない
「行こうか!」
私は、大きな声で飛鳥に言った
君を溺愛したい! 髙橋凛杏 @anly
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