”知りたい”欲を叶えてくれる

ローマ帝国時代の神学・哲学者アウグスティヌスは著書「告白」の中で、こんな問答を紹介している。
”「神は世界創造以前になにをされていたのですか?」という問いに、ある人はこのように答えた。
「そういう質問をする人間のために、地獄をつくっておられたのサ。。」”
うん言いそう、あの神ならやりそう!な秀逸シニカルな逸話なのだが、これはアウグスティヌス自身の考えではなく、
”わたしはそのような答えを与えようとは思わない”に続く数行で、アウグスティヌスは、こういう不誠実な言葉を返すよりも、知らないものは知らないと答える真摯な態度を重んじると共に、
知らないことを知りたい、すべてのことを知りたいという欲求を賞賛している。
※すみません、ここまでは作品と関係ないレビュアーの連想ですm(_ _)m

『ダビデに恋して 2』、オープニングから、聖書の有名な人物の紹介が続きます。
・ノア=箱舟
・アブラハム=7人の子(そうなの??)
・モーセ=海パッカーン
でしょ知ってるよというあなた、それはそうなんだが、
彼らがどのようないきさつで造船や契約やパッカーンに到り、その前後でどんな人生をおくったのか、知れば「なるほど」よりは「そうなのぉ??」、
やばいネ申やばい、次も知りたい!と思うこと請け合いです。

聖書の記述を丁寧に辿りつつ、作者様ご自身の解釈や、他の資料からの情報も引用され、わかりやすく読み物として楽しいし、
相当の情熱とエネルギーを投じて制作されているのだろうなと想像され、頭が下がります。m(_ _)m

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