第6話 ミッション開始
校門の前まで来たが、もう深夜なんだよな。一応親には友達の家に止まると知らせているし、学校にも少しの間休むと知らせている。
だがその女の子が敵かもしれない、もしも万が一があった場合はとてもまずい。死人が出ることはないかと思うが、敵だったら戦わないといけないのか、、、俺の能力はなんか今使えないし。
――――朝になるまで学校に潜入して裏庭の雑草まみれの草むらで寝ることにした。
そして朝――
日が顔に直視していたので顔が熱い。時間を確認すると今は朝8時半頃だった、いよいよ校舎の中に潜入だ。学校はいま授業をおこなっている最中、まずは作戦を考えな...
「こんなとこでなにしてるんですか?」
後ろを見ると女の子がたっていた。後ろには誰もいなかったのに、まるで瞬間移動をしたように平然と後ろに立っていた。
「あはは、僕たちはここの草掃除を頼まれてボランティアをやってるんだ。君は授業に参加しないの?」
なんとか草掃除をしているとごまかすことができた。
「私は何かに縛られるのが嫌いなの。だから今外でゆっくりしていたの。」
彼女はそう言っていた。でも気づいたら後ろに立っているというのは不自然すぎる。一応聞いてみるか。
「あなたは楽譜の能力のことを知っていますか?」
「えぇ、知ってるわ。と言うことはあなた達も同類ということなのね。草掃除というのは嘘で私を連れて行こうとしてるのね。絶対についていかないわよ...ってそこの後ろの子は把瑠都くんじゃない。」
バルトと彼女は知り合いなのか、まぁバルトは学校に入ってすぐに転校したんだし有名人なのか。
「オ、オウ。アナタニシッテモラエテルナンテコウエイデス。」
あれ?バルトが緊張してる。これはまさか、バルトの好きなひとか?と思いながらニヤニヤしていると。彼女は消えた?いや瞬間移動をしていた。それと同時にバルトの右手が吹っ飛んでいた。何が起きたかわからないが、かなりやばい状態だ。
「お、おいバルト大丈夫か!!早く止血しないと。まずいまずい。先輩一体何が!」
「彼女はさっきも言っていたが、ナニカに縛られるのが嫌いそうだ。そこに能力を持った僕たちがきたからきっと、敵と勘違いしたんだと思う。グワッ」
「修..魔、俺の事は心配ない。俺をおいてあの女を早く捕らえるんだ。。」
「分かった。お前はそこで安静にしてろ!」
あの女は絶対に許せない。相手が敵意を持っているなら能力を使っても構わないってことだ。
――「≪魔王≫」
なんとか能力は開放できるようになっていた。でもなぜか魔王の刻印の色が紫色に変色しかけていた。。そんなことはどうでもいい、今は奴を追わないと。
「やっぱり、あなたたちは危険ね」
「いつの間に後ろに...」
でも、俺の能力なら高速で移動ができる。すぐに後ろに移動した。
「逃げても無駄よ。あなたじゃ私を捕まえるどころか、触ることもできない」
そしてまた彼女は僕の後ろにいた。能力は瞬間移動、、ではないはずだ。バルトの腕を一瞬で飛ばすと言うことは、きっとやつの能力は
――「時間停止」――
いや、そんな能力はチートすぎる。でもきっとそうだ。
「君の能力って、時間停止だよね。一体何者なんだ」
「よく分かったわね。バレたなら仕方ない。私は、ウィリアム・クロッチの加護を授かる者。能力名は≪ウェストミンスターの鐘≫」
「ウェストミンスターの鐘といえば、イギリスのビック・ベンの鐘の音じゃないか。学校のチャイムとしても使われている。つまり、その鐘の音のなる時間はおよそ8秒。その間の時間を止めることができるということか」
「とても詳しいのね。でも、それがわかっても私には敵わないわよ。せいぜい楽しませてもらいます」
――そして、フスキさんと僕vs黒知莉奈
の長い戦いが始まるのであった。
ミュージックアビリティワールド りふぃあ @Lifia
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