第5話 ミッション内容
――――自己紹介が終わったあとすぐにミッション内容を言い渡された。
「ひとまずゆっくりして...と言いたいところだけど、君たちの能力を使って早速ミッションを受けてほしいの。いいかな?」
「僕達は構いませんけど、ミッションの内 容はなんですか?」
「俺はどんなミッションでも絶対成功させてやるぜ」
「ありがとう。ミッション内容はこれ!」
リエルさんはそう言って机の上の紙に手をバシンと置いた。そこにはこう書いていた。
「三田川高校に潜入」
――――――――――――――は?
一瞬戸惑ってしまった。僕とバルトは三田山高校という学校に通っているが、三田川高校は僕たちの学校から2キロ先にある姉妹校だ。でも、他校に潜入ってバレたらどうなることやら...とそう思いつつもリエルさんの言うことだからきっと策があるのだろう。
「あのリエルさん、流石に他校に潜入して身元がバレたら僕達はきっと退学になると思うんですけど、策があるんですよね??」
「確かにそのリスクは大きいわね、でも策はないわ!」
言いやがったこの人〜、俺らの学校生活がかかっているのに、、リエルさんって意外と天然なのかも。横を見るとバルトが焦った顔をしていた。流石にこんな危険なミッションを聞いて焦らないやつはいない。
「バルト、お前も焦ってるのか?たしかに危険なことだがやるしかないんだ。」
「焦ってはないが、やばいかもしれん。俺その高校から転入してきたんだよ」
「そーいえばそーじゃないか!高校始まって1週間仕方ってないのに転入生が来るっておかしいと思ってたけど、お前何をやらかしたんだよ!」
「授業だるかったから学校に行ってなかった、そんで先生に呼ばれて怒られたときついカッとなって殴ってしまったんだ」
いやなんでだよ、てか学校いけよ。それはそうと先生を殴ればそりゃあ退学だよな。
「とりあえずふたりともなんで潜入するな言ってなかったわね。その高校で不審な目撃があったの。そしてその人の身元を調べていたら、高校1年の女の子ってことがわかったの。確か名前は... 黒知 莉奈」
その名前を出した瞬間バルトが叫んだ。
「うおぉぉおおい!その子は学校一の美少女!莉奈さんじゃないか。周りに女軍団がいるから接近自体厳しいじゃないか」
「でも、大丈夫!君達も能力を使って良いわよ。私の能力は死の子守唄を流すだけでなく、少しなら記憶を書き換えることができるの」
―――それはありがたいが、その能力なかなか怖いな。でもそれなら思いっきり能力使えるし、学校に潜入したことすらなかったことにできる。
「分かりました。では早速ミッションをクリアしてきます」
「一応万が一のために、府巣来をついていかせるわ。」
「僕は白鳥府巣来、フスキって呼んで。グワッ」
フスキさんの能力は知らないがあんまり強そうじゃないな、見た目白鳥だし。
「そんじゃ、三田川高校に行ってくるぜ!」
――バルトがそう言って、俺らは三田川高校の校門前まで来たのであった。
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