君の声は聞こえない、その歌は聞こえる

ライトノベルにあるあるの「世界の危機から人類を守るため悪と戦う、異能を持った中学生男子の主人公」の““同級生””の視点、という変な短編。
高校生の時に書いた記憶がありますが今見ると設定が中二病すぎる。
たまたまPCの奥から発掘されたのですが色々と恥ずかしいのと文章下手なのとで面白すぎるので無修正で公開します。

中学生男子が町の教会に火をつけるという、世間を大いに賑わせた「天草四郎事件」の犯人が同級生の瀬田ではないかと囁かれはじめた。
噂が噂を呼び、好奇心が誰かを喜ばせ、重ねられた憶測が高く積みあがる中、僕は自宅待機になっていた瀬田に声をかけた。
事情は分からない。いつも学校をサボる。教室にいないことが多い。怪我や生傷が絶えない。そしていつも携帯電話の着信で顔色を変える。
謎めいた瀬田の存在…続きを読む