女装男子は百合乙女の夢を見るか?

作者 千石杏香

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★★★ Excellent!!!

単なる百合物語や女装男子と偏見を持たないで観た方が良いです。
とてもとても繊細な描写。性別とは何かを感じさせられる物語です。
ありのままで良い、そこに辿り着くまでの登場人物達の悲喜こもごもが綿密に描かれています。
笑いあり、友情あり、恋愛あり、切なさもあり、一級品の作品だと思います。
丁寧な文体もさることながら良いテンポで進む物語の結末は?
是非一読して頂きたい小説です。
読者に想像の余地も残した渾身の結末をご覧下さいませ。
愛とは何ぞや、性別とは何ぞやを説いた物語です。
これは文学だと思います。

★★★ Excellent!!!

女装癖のある少年が大人の事情と悪意ある悪戯で女子高生として女子寮で生活することになります。
彼にはずっと憧れていた先輩がいました。
その、最上級のお嬢様は実は百合。彼女の変態ぶりには、清々しさすら感じます。
軽くコミカルな語り口にどんどん読み進めていくと、この物語が単なるコメディではなく、切ないほど純な友情と恋の物語であることに気付きます。
彼と彼女らの青春がいつまでも明るく続くことを願ってしまうような、素敵な物語です。

★★★ Excellent!!!

妹が居ない隙にこっそり制服を着る女装趣味の主人公が、親の借金のため想い人が通う女子高に女生徒として通わされます。
いとこの菊花が同室だから色々フォローできるとのことで安心していたところ、同居人が別人。入学早々いきなり大ピンチ。
原因は理事長を務める祖父。
孫を助けるのでなく、邪魔をして楽しむという大層な変わり者。
そのせいでハラハラドキドキの展開が繰り出されます。
途中、文学少女然とした想い人が変態活動をします。そういったコメディー面もあり、とても面白い作品です。

★★★ Excellent!!!

魅力あふれるキャラクター。
特に悪役を演じる爺さんには、石をぶつけてやりたくなることでしょう。
それでも、がんばる男の娘が主人公です。
女装して女の園で生活しなければなりません。
もしもの事があれば、とんでもない事になってしまう状況下。
そんな中で育まれる友情が特に良かったです。
本当は、もっと魅力あふれるレビューが書ければいいのですが、これでも精一杯なのです。
お許しくださいませ。

★★★ Excellent!!!

Twitterで知り、小説家になろうの方で読んでいたのですが、こちらで完結済みということで、読まさせて頂きました。
まず、一気読みしてしまいました(笑)
コンパクトにまとめられた地の文にも関わらず、しっかりとその描写が想像出来る書き方且つ、独特な言葉遣いなどもとても勉強になりました。
私自身が、男として生まれたものの、女性になりたい。しかし心が完全に女性という訳でもない。恋愛対象も女性だ。というジェンダーレス(MTF)レズビアンなので、共感できる内容も多く、感激しました。ココ最近の作品で私的には1番気に入った作品です。
この作品を生み出して下さり、ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

タイトルやキャッチコピーに踊る、『男の娘』や『百合』といった引きの強いワード。
「女装趣味の少年がひょんなことから全寮制の女学園に入学する」という、いかにもピンク色したキャッキャウフフなラブコメが始まりそうな導入。

ですが。
物事は、そんなに単純ではありません。

主人公の一冴は、身体は男性、女性の服装に興味があり、恋愛対象は女性で、彼自身の性自認は不明瞭です。
この時点で、『男の娘』や『百合』などという二次元的にデフォルメされたテンプレートでは彼を説明できないことが分かるでしょう。

近頃はLGBTQという言葉が広く認知されるようになりましたが、それですら誰かにとって都合のいいラベルになっているきらいがあります。
問題は非常に複雑で、繊細で、一口には説明できないことばかりなのです。

何かを「普通はこうあるべき」と定めると、必ずその枠組みに入らないマイノリティが生まれます。
本作のメインに据えられている性自認や性的指向はもちろん、趣味や嗜好、信仰や対人スタンスなどでも。

私たちはみんな、一人一人が違う人間です。
同じものを見ても、違う感想を抱くのが当たり前です。
その上で、一人一人が「こうありたい」姿で生きられる世の中であればいいなと思います。

改めて、この作品は。
センシティブな悩みを抱える『上原一冴』という一人の高校生が、恋や友情、自分の在り方などに迷いながら、自分の居場所を見つけようとする物語です。

心理の動きや人間関係の変化の描写が丁寧で、何度も心を揺さぶられました。
難しいテーマがエンタメ性ある物語に落とし込まれており、とても読み応えがありました。
ラストは爽やかで、晴れ晴れとした読後感。
素晴らしい作品でした。面白かったです!

★★★ Excellent!!!

 地の文が文学的なのに、内容がラブコメというギャップが良かったです。

 一冴が女子に憧れてるのに男子の格好をしなければならない、といった悩みが丁寧に描かれてましたね。

 人物の外見描写も綿密に書かれていて、登場人物がどういった外見なのかすんなり想像できました。

 一冴がこれからどうやって、学院で生活するのか、展開が気になります。