第2-3話
3人で話していると背後の草むらからなにやら物音がした。
「おい、今何か音がしなかったか?」
シータはすぐに警戒し背中にある忍刀の鞘に手を当てる。ドカドレも盾を準備し、レリスは魔法の詠唱を始めている。
カサカサカサッ
3人は息を呑んだ。
ニャーォ
草むらからでてきたのは1匹の猫だった。
「なんだ猫じゃん、警戒して損した。」
レリスは詠唱を止め猫を持ち上げる。そしてドカドレも一緒になって猫のもとに近づく。
「おい、この区域に猫がいると思うのか!」
そう、シータの言っていることはただしかった。ここはゲーム世界であり、人間と魔物のみが存在する世界なのだ。
次の瞬間その猫はレリスとドカドレの布を奪って再び草むらに消えていった。
そして、それを魔法水晶で見ていたバルディ教官により2人はアウトをくらった。
残るはシータ1人、そしてこの時点で100人いた新人は20人まで減らされていた。
「よーし、今はどこも戦闘してないようだからストップ。私の話を聞け。今から君たちが持ってる奪い取った布を両足両腕に付けて良い。つまりは1人4つまで付けて良い。のこりは保管しておき、相手に取られたらまた付けて良い。つまりだな、今自分の持ってるものも含めて20もってるパーティーがあるが、このパーティーは全員に4つ付けて、なおかつ8つ保管できるってことだ。では再開だ。」
20も持ってるパーティーというのはあの猫がいるパーティーだろう。さすがに単純戦闘で20集めることはこの時間では不可能だ。そしてバルディ教官の話し方的に、そのパーティーはまだ1人も消えていないということになる。よって、もしシータがそのパーティーと戦うことになると1対4になる。だからといって他に任せても勝てるはずもない。それを理解したシータはすぐに身を隠すのをやめた。
シータはすぐに近くの岩場まで行く。そして、その岩場になにやらセットする。
「よし。」
その後近くの森に入り、またなにやらセットする。
「…」
そしてシータはまた走り出す。このシータの行動にはなんの意味があるのだろうか。
パラドレスク戦記 茶乃木 @chanogi
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