第2-2話

 ゴブリン討伐の次の日、PAM9時、訓練開始!


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ちなみに、この世界での24時間はPAM(パラドレスク午前)とPPM(パラドレスク午後)に分かれている。つまり、PAM9時とはパラドレスク内での午前9時と言うわけだ。

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「やっぱりあいつは来なかったわね…」


「おいら、1人で前衛なんて出来ねーよ…」


 ドカドレとレリスは昨日のガレルが気になっているようだ。


「よし、それでは訓練を始める。と、言ってもこの世界では魔法の練習などは必要なく、レベルと、個人の型によって使える技が変わってくる。そしてこの世界では筋肉量もトレーニングによるものではない。つまりはレベルアップにより全てが決まる。ということで、今日やるのはパーティー対抗戦だ!今から5分後に開始する。ルールは簡単だ、今から私が渡す布を手に縛ってくれ、これをとられたらアウトだ。ただし、とられたくないからといって布を反対の手で抑えたりするのはなしだ。ではスタートだ!」


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そう、この世界ではレベルアップによりポイントをもらえ、それによりHP、攻撃力、速さ、防御力…などを強化することができる。防御力の中にも、体、腕、毒の耐性、炎の耐性など細かくポイントを振り分けることが可能で、それにより世界で自分だけの能力を持つ体を作ることができる。技や、魔法はその値が一定以上になると使えることが可能になる。

つまり、攻撃力の中の腕に一定のポイント振ると腕に関する技をもらえ、逆に足に一定のポイント振ると足に関する技がもらえる。

そして、今訓練に来ている新人は全員1レベであり、最初にもらえる100ポイントを各自で振ってある。

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 「よし、おれたちは3人だ。まずそれを悟られないように隠れるぞ。」


 シータの指揮のもと、3人は草むらの影に隠れた。まもなくすると5分後の合図が鳴った。


「よし、ゴブリン討伐のときは聞けなかったがお前たちのステータスが知りたい、教えてくれ」


「私は、魔法詠唱時間に50、炎攻撃魔法に45、そして残った5ポイントを魔神化ってやつに降ったわ」


「魔神化…?なんだそれは?」


「私だってわかんないよ、適当に余ってたやつを振ったんだから」


「まぁいい、それでドカドレは?」


「おいらは武器強化に80とHPに20振ったよ」


「なるほど、だからレベル1でもゴブリンの攻撃を盾で防げたのか。」


「で、そんなこと言うあんたはどうなのよ、シータ。」


「おれは切れ味50、瞬発力30、速さ20だ。」


「だからゴブリンの首を吹っ飛ばせたのか、でもその瞬発力と速さにしては瞬間移動みたいに動いてたじゃん。あれどうなってんの?」


 ゴブリン討伐におけるシータの異常な動きは、やはりレリスには気になるものだったらしい。


「あぁ、それは技だ。体の重心を上下させることなく目標物のみに向かって動くことで通常よりも速く動けるんだ。」


少し速く動くだけの技と、切れ味の良さによる攻撃は平凡な技しか使えないレベル1の新人とは思えないようなものであり、この組み合わせを思い付いたシータに2人は感心する他なかった。


「おいら、もう少し考えてポイント振れば良かったよ…」


 カサカサッ



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