第15話 囚われの姫(予定)VS.七大罪スライム②

〔▶レベル が 10 上がった!

  LV.4→LV.14        〕


 残った2匹のスライム達を見上げる。


 それにしても、一気にレベル上がったなあ。

 これ、あと2匹殺れば、LV.34いくかも!

 ……経験値の問題で無理かもしれないけど。

 そうと決まれば、今すぐ殺ってやる!

 まずは、グリードスライム強欲だ。

 スライムドロップを投げて、グリードスライムとスロウススライムの気を引く。

 気付かれないように、ゆっくりと、しかし素早くグリードスライムに近づく。


〔条件を満たしました。スキル【忍び足-1】を獲得しました。〕


〔条件を満たしました。スキル【隠密-1】を獲得しました。〕


「!」


 うるさい、黙って。

 気付かれたらどうするの?

 気付かれた時点で、私は死ぬ。

 それに吃驚びっくりして、何かあったらどうするの?

 ふざけないでよ、今はアンタに構ってる暇なんてないんだよ。

 意味もなくイライラして、思わず、天の声(?)に八つ当たりをしてしまう。

 そんなことをしても意味なんてないのにも関わらず。


〔……個体名:フローラ・フォン・ナルラからの要請を確認。……要請を検討中………………邪神ガタノトーアが要請を受諾しました。〕


〔熟練度が一定に達しました。スキル【鑑定-1】が【鑑定-2】になりました。〕


 ……え?

 え?ゑ?エ?

 今なんて……


「ッ!」


 考えている内に、いつの間にかグリードスライムが私のすぐそばにまで近づいていた。

 そのまま触手を振り上げ……


「【氷矢アイスアロー】!」


 私の一言がトリガーとなり、無数の氷矢がグリードスライムに向けて放たれる。

 それがグリードスライムに当たった瞬間──


「ッぐぅ……!」


 ナニカが私を蝕んだ。

 ソレは私を奪おうとしている、そう直感した。


「──────ッ!」


 全力で抵抗レジストする。

 しかし、私の意思に反して、どんどん私が奪われていくような気がした。

 咄嗟に、グリードスライムに向けて、最も発動が簡単な【氷弾アイスバレット】を無数に放つ。

 そのままの勢いで、歯を食いしばり抵抗レジスト抵抗レジストを重ねる。

 気が狂いそうな程の抵抗レジストを続け、ついに私を蝕むナニカが消えた。

 原因は、十中八九グリードスライム強欲だろう。

 私のスキルを奪おうとしていたのかもしれない。


 何やら動きが止まったため、スキルの反動かなと思いながら、グリードスライム強欲の核を真っ二つにして絶命させた。


〔▶レベル が 8 上がった!

  LV.14→LV.22       〕


 残るは、スロウススライム怠惰ただ一匹。

 スロウススライム怠惰は、こちらを面倒そうに見つめている。

 暫くの間、お互いに見つめ合う。

 こんなことをしていても埒があかないから、とりあえず【氷矢アイスアロー】をスロウススライムに向けて放ち、スロウススライムの気が逸れた内に、核を真っ二つにする。


〔▶レベル が 7 上がった!

  LV.22→LV.29       〕


 他の2匹に比べて、割とあっさりだったな……。

 スロウス怠惰だからなのか?


〔▶スライム ダンジョン踏破 に 成功 した!〕


〔条件を満たしました。称号【ダンジョン踏破者】を獲得しました。〕


〔条件を満たしました。スキル【怠惰ノ権能】を獲得しました。〕


〔条件を満たしました。スキル【怠惰ノ権能】より、称号【怠惰ノ王】を獲得しました。〕


〔熟練度が一定に達しました。スキル【氷魔法-2】が【氷魔法-3】に上がりました。〕


〔熟練度が一定に達しました。スキル【魔力操作-6】が【魔力操作-7】に上がりました。〕


〔熟練度が一定に達しました。スキル【魔力感知-3】が【魔力感知-4】に上がりました。〕


 は、え?

 うん?

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これは囚われの姫(予定)が死亡フラグを回避しようと頑張る物語 怠惰な猫 @4219taidananeko

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