エピローグ ~愚直な男は気がつかず~
「よぉ!久しぶりだな!」
道を歩いていたアルドに、体格の大きな男が後ろから急に声をかけてきた。
「うわっ!・・・なんだライムか!相変わらず急だな(笑)」
アルドは初めて出会ったあの日と同じように驚いた。
「久しぶりだなアルド!じゃあ早速聞いてくれ!俺の新ギャグ!ある日、釣りをしたらデッカい”サンダーサザエ”が釣れたんだ。するとそいつが言ったんだ。“サザエでございまーす!来週のサザエさんはー!?”ってな!なんつって!キャッハッハハ(笑)」
ライムはまた自信満々に言って自分だけが笑っている。
「・・・え?・・・どういう意味だよ・・・ぷっ(笑)はははっ(笑)」
アルドも遅れて腹をかかえて笑う。
「おっ!とうとう笑ってくれたな!やっぱ俺はスゴいぜ!」
「いやいや、ギャグは意味が分からないし全然面白くないんだけど、久しぶりにライムの言葉を聞いて、なぜか笑えてきたよ(笑)うん、やっぱりライムはスゴいよ!」
「なんだそりゃ!誉めてんのか!?」
「はははっ(笑)もちろん誉めてるよ、ライムがずっと言ってた“笑える世界”に少し近づいたな(笑)」
「よく言うぜ!キャッハッハハ(笑)」
二人は久しぶりの再会だったが、清々しく大声で笑い合った。
「・・・お母さん、せっかく近くまで来たのに、ホントに会わなくて良いの?」
「うん、あの人にはもう少しだけ反省してもらわなくっちゃね。だって、“私たちがいなければ有名なコメディアンになってる”はずなんでしょう?それまでは、一人でがんばってもらわなくちゃあね(笑)キャハハっ(笑)」
「意地が悪いなぁ・・・まったく、夫婦そっくりなんだから」
同じ頃、近くの荒れ地に、楽しそうに笑っている母娘がいた。
〜完〜
最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。
たまたま2年半プレイしていたスマホゲームが、まさかのカクヨムとのコラボでストーリー募集。
まず、挑戦するか2週間ぐらい悩みました。
理由は今まで僕が書いていたのはエッセイやホラーで短編小説ばかり。
一番長いものでも約4千字でした。
ですが今回の募集条件はファンタジーで2〜4万字。
まったく新しいことだらけだったので正直無理だと思っていたけれど、大好きなゲームだったし、これも何かの縁だと思い、挑戦して書いてみました。
そして、嫁さんや友人達にも読んでもらい、修正を繰り返して約90日かかって、完成しました。
すでに達成感でいっぱいです。
ですが、しばらくはまたオチの有る短編小説が書きたいです(笑)
アナザーエデン投稿 あかりんりん @akarin9080
ギフトを贈って最初のサポーターになりませんか?
ギフトを贈ると限定コンテンツを閲覧できます。作家の創作活動を支援しましょう。
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます