言語化しづらいおもしろさ

 まちがいなく、おもしろいのだけれど、どこがおもしろいのかと問われると、答えに悩む短編。

 ノスタルジーの変質した何かを感じて、そこに何かしらのおもしろさをおぼえたと書いても、なかなかな理解してもらえないと思う。

 どこがおもしろいのだろう?
 わからない。
 でも、確かにおもしろい。

 モダニズムやポストモダニズムと呼ばれる人たちの、長編小説の冒頭部分のような短編。
 何かが始まりそうで、実質、何も始まらずに終わった、変わっているけれど、でもおもしろい短編。