ホワイトクリスマス

七瀬モカᕱ⑅ᕱ

来年も、ずっと。

 今年もこの日がやってきた。一年に一度、魔法と奇跡に溢れる日が。

 賑やかな街の人混みの中も、楽しく感じて。


【クリスマス】という言葉自体が魔法の呪文なのかもしれない。

 あなたが喜んでくれそうなプレゼントを落とさないように抱えて、、待ち合わせ場所へ急ぐ。


 ✱✱✱


 待ち合わせ場所に着いても、いつもより人が多いせいでなかなかあなたを見つけられない。



「......あっ、」

 人混みの、奥の方からこちらへ向かってゆっくり、歩いてくる人が見える。

 私の大好きな人が、優しく微笑んでこちらへ歩いてくる。


「.....っ!」

 私は我慢出来なくなって、プレゼントを抱えたまま彼の元へ走った。

 ただ、笑顔を見ただけなのに......私の胸はどうしようもないほどときめいた。

『あんまり走ると転けるよ。』なんて笑われてしまったけど、今日は少しくらいのわがままもきっと許される。



 一年に一度の特別な日だから。




 サンタさん、聞こえてますか?


今年も素敵なプレゼント、ありがとうございます。


 もし、できるのなら.....この先もずっと、彼の隣でずっと笑っていたいです。



 ずっとずっと、この幸せが続きますように。


 それが、私にとって一番の贈り物だから。

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