146話まで読了しました。
タイトルからよくある復讐ものかと思いましたが、世界観、ストーリーとオリジナリティが高く、この作品にしかない面白さをシリアス、ダークな雰囲気で描き切っており、非常に完成度の高い作品だと思います。
文章力も高く、主人公の心情、闘い、風景、どれをとってもよく描かれていると感じました。
系統としては主人公最強ものです。とはいえ望まない闘いが多いので爽快感はあまり得られません。ですが、そこも作品の雰囲気とあっており、長所でもあります。
ただ、主人公が不死に近く、闘いに緊張感を感じれないのが少し残念です。スキルにリスクはあるものの、それを実感しにくいのも原因だと思います。
注意点としては、特定のヒロインを寝取られる展開が長く続きますので、苦手な方はお気をつけください。
本作は恋人や友人と共に異世界に召喚された主人公が、スキルが無いと思われたために追放され、それでも大切な人たちと元の世界に戻るために奮闘する物語です。
「集団で召喚される」「一人一スキルを授かる」「ダンジョンを探索して宝を持ち帰る」「死んだら元の世界の同じ時間に戻る」「人数制限のために不要スキルは即送還」
そんなどこかで聞いたゲームのような世界観は、送還時に発動したスキルで難を逃れた主人公により、危険で悍ましいものへと変貌を遂げていきます。
勇者召喚ものが好きな方、ざまあ系の復讐譚が好きな方、またその他のファンタジー全般が好きな方にもお薦めの作品です。