今日もまた、今日が終わっていく

なぜか深夜の公園に居る同級生。
気になって、気になって、でも声を掛けることは無くて。
でもある日、声を掛けるきっかけが出来て二人は言葉を交わす。

気になるあの子の名前は並木さん。
彼女の言葉一つ一つが、学生の等身大の哲学を内包していて、グッと引き寄せられました。

しかしこの頃に抱く悩みって言うのは、学生特有と言うわけではなくて、ちょうどこのときから悩み始めがこのときってだけの話だったりして、そのうえ多分一生解決しないタイプの悩みだったりするんですよね。
誰かと比べてどうか。上でも下でもみんな口をとがらせる。
結局、人間ってのは、学校でも会社でも田舎でも都会でもネット上でも、同じ悩みをずっと抱えてそれでも毎日夜を見送って朝を迎えるんだろうな。

でも、この物語には一つの救いが提示されています。
読んだらちょっと、気が楽になるかも知れない。
冬のココアみたいな小説でした。

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