31人目の私と…(140字小説)
塩塩塩
31人目の私と…
部屋に入ってきた男は30人目の私だった。
どの私も疲弊しており「私が本物だ」と主張する者などいなかった。
一人の私が開けた押入れに巨大な私がいた。
私は悟った。
私達は働き私で、巨大な私が女王私なのだ。
その時、隣の部屋から働き妻と女王妻の笑い声が響いた。
空には働き月と女王月が輝いていた。
31人目の私と…(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t
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