第5話

[生体認証番号00003番通行を許可します]


拠点にコード音声が響きアイツが返ってきたのを悟った。

足音がこちらまで近づいて来る。


「No.5はどうなった」


アイツは自らのフォードを取り出しこちらに投げてきた。

俺は生体認証番号の記録画面を空中に映し、無数にある中から見覚えのある生体認証番号を見つけた。そして受け取ったフォードを万全を期すために握りつぶして、血を流した。


「あいつは白か」


俺はあの時大男から不自然なEコードの接続を感じた。

最愛の妹の万全を期して護るため俺は大男を殺す決断した。


「やっぱり、Eコードだったか?」

「あぁ、接続コードを破壊した」

「そうか、お前に辛い事をさせたな」


アイツいや、西洋甲冑を纏った女は静かに答えた。


「私は、敵は、殺す」

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「また君か、いつも私の邪魔をする」


大男だったなにかは溜息を吐きながら呟き折れた接近型刀機E-005を捨て去り、新たな接近型刀機E-005を展開させた。

大男だった何かは先程と同じように接近をして振りかぶった。

甲冑を纏った女はただ剣を一振りして大男だった何かの首を先に切り取った。

一面に血が吹き出し、大地を汚したがすぐさま体を再生させた大男だったなにかは立ち上がり甲冑を纏った女の首を刈り取ろうとした寸前で止まった。


「今回は私の負けだ」


接続を失った大男の体は接近型刀機E-005地面に落とし、その場に倒れた。


フォードが音を鳴らし確認をしたら、知らぬ者から接続されて、情報を送られていた。


[生体認証番号00362番コード中枢神経破損を確認。処理命令不発行]


廃墟の奥深くの場所で甲冑を纏った女は剣を強く握りしめた。

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「物資はどれほどある」

「三ヶ月ほどだ」

「いくら時間を稼げた」

「3週間ほど」

「そうか」


俺は知りたかった情報を知れたため、今後についての話をする事にした。


「他の奴らに連絡はしてある。次動くのは1週間後だ」

「わかった」

「俺が戦力になるか怪しい、状況は絶望的、時間が経てば経つほどこちらが不利となる。

だから奴の殺す。始めるぞ戦争を」


俺は甲冑を纏った女を見てお願いをした。


「その命をくれ」

「元より機会を与えてくれた貴方のものだ」


甲冑を纏った女は跪き俺に剣を掲げた。


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このトチ狂った世界で僕は生きる アホ @lnceptor

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