国王たちの晩餐
「ぐふふっ! あの邪魔なビーストテイマーを処分できて気分爽快だわい」
国王達は食事をしていた。数人の大臣もその会食に列席していた。円卓には豪勢な料理が複数並んでいる。
「全くです。獣の世話など誰でもできるのです。それなのにあのようにでかい顔をされて。私どもとしても非常にやりづらかったのであります」
「その通りだ。高い給金を当然のようにふんだくりよって。テイマー学院を首席で卒業しただかなんだか知らないが、所詮は獣の世話係ではないか」
「全くであります。畜生の世話係です」
「それで、あのアレクの後の始末はできているのだろうな?」
「当然であります。奴の後任となるビーストテイマーを数人用意する予定です。面接の後、実際に魔獣の世話をさせてみます」
「して、神獣の事は?」
「はい……以前取り逃がしましたが、もうすぐ見つかるとの事です。ビーストハンターを派遣しております」
「ぐっふっふ。神獣は珍しい生き物だからの。我が王国としても是非手に入れたい。手に入れて見世物にすれば、きっと我が国には多くの訪問客がくることであろう! 観光資源となる事間違いなしだった!」
実は神獣ユナを傷つけたのは国王たちの所業だったのだ。しかしそれは同時に獣人国の人々の怒りを買う事になるのだが、その時はまだ国王たちは気付いていなかった。
「そうか……それともうひとつ、アレクの事だが」
「ええ。わかっております。奴は宮廷に勤めておりました。あまり知られたくない、国家の機密を知っておる可能性があります。暗殺者を派遣して処分する予定です」
「クックック。万事抜かりないの。料理が余計に旨く感じる」
「ええ。私どももです。クックックックック」
国王と大臣達は笑う。しかし、こう余裕を持って食事を出来るのはこの日が最後であった。ただの一介のビーストテイマーだと思っていたアレクが神獣使いだったという事を国王たちは知らなかった。
その後、この王国は未曽有の危機を迎えていく事になる。
獣の世話なんて誰でもできると追放された宮廷ビーストテイマー。実は世界でただ一人の神獣使いだった~魔獣が暴れて戻ってこいと言われてももう遅い!ケモミミ美少女達に溺愛されて獣の楽園を作ってしまっているので つくも/九十九弐式 @gekigannga2
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