その弱さを責められるのか

最初に印象付けられた、故あっての妹の小ささ、弱さ。かけがえのない両親の片方の不在。分かるような、分からないような父親の謝罪。
それら全てがラストでまとまってぽとんと胸の奥の空虚なところに落とされてきます。
全く直接的な描写がないのに何が起こったか理解できてしまうから、ラストで少年が何を手に抱えているのかを思い描いてしまうから、自分も少年を置き去りにした共犯のようで、とても寂しく、悲しく(けれど何故か、青い空のように涼しげに心地よく)感じます。