第24話 ( ˘ω˘)スヤァ 


コアラ抱っこのまま部屋に戻ってきた平野。階段がなくて良かったと一息ついた。

自分の荷物を放ると、小松をベッドへ寝かせる。


「ほらっ小松、今日は大人しく寝なさい。」

「なんでさ!!いやだよ、寝ないからね!!」

「頑固だなー。おれは寝るぞ!はい!おやすみなさい!」

「え…ぐすっ…ぐしっ…いいもん!…一人で…Hするもん…。」

「ほあ!!」

「身体が気持ちいいの覚えたから、ぼく、どうしようもなくって…一人Hどうやるのか川町くんに聞きに行ったんだよ。いろいろ他にも…聞いたんだ…」

「おれの精一杯の努力はいったい…。」

「平野くん、しよ?」

「う“…かわいい…。今日はダメ!」

「!!…わかった、平野くんは何もしなくていいよ。僕が…気持ちよくしてあげるの…」

「小松、やめろって…もしもーし!小松さん」

小松が平野のズボンのジッパーを下げ息子を取り出す

「ぼくも、いろいろしてあげる…。うんっ!」

小松が平野のあそこを咥えるとたどたどしく舐め始めた。

「くっ!!!小松…!ちょいまち…!」

「にゃーに?」

「くっ、咥えたまましゃべんな…とりあえず放して…?」

「はぷっ…。気持ちよくなかった??は…はじめてだし…ふむ…。」

「け、研究しないで。ひじょーに良い眺めだったんだけどさ、ごめん」

平野は小松を抱きしめそのまま話をする

「ダメなの…?」

「いや…おれ小松の気持ちも聞かないまま、我慢させちゃって。」

平野は小松にキスを何度もする。

「そおだよ、んっ、毎回キスだけで終わっちゃうし…。むぅ…キスは嫌いじゃない…けどさ、不安だった……それよりもさ」

「それよりも?」

小松は顔を少し背けると真っ赤になった。

「初めてしたHが忘れらんなくって…ねぇ、僕のも触って…?はんっ、平野くんに触れられると…嬉しかったんだ、昔あんなことがあったのに」

平野は柔らかい小松自身をゆるゆると握っていく

「あっああん…この人がまた欲しいなって…僕…H好きになった…初めては、やめてってお願いしといて…。あ!気持ちいいよぉ、平野くん…んんっ…!!ねぇ、もっと…我慢しないで?」

小松が平野にすりすりする。かわいい

「おれの努力を返して…」

「うん!返してあげる。だから、して?これ…入れて…?」

「…小松、うん、しようか。おれも小松の内に入りたい。」

平野はジェルを素早く取ると、小松の中に塗り広げていく。滑りの良い指に、呼吸を合わせ小松自身も力を抜いていく。

「やった…、」

「やったってw」

摩擦で乾かないようにジェルでたっぷり慣らしていく。小松も内で指を感じ快楽を拾っていった。

「あのね、僕わかったの…平野くんの体温が好きなんだ…あったかくって、気持ちいいって…ううっ…あっ!」

濡れた瞳とアルコールで緩んだ身体で小松が平野を誘う。

「ねぇ…もっと…ちょーだい…」

「やるよ…小松…」

ベッドへと小松を縛り付け、体重をかけて平野は小松の中へ沈んでいく。

「あ…!!ふっくぅ!!…いん!」

「痛くないか?…ってこの体制でおれが言うのもなんだな…ふぅ」

「あったかいよ…中も外も平野くんであったかい…あっあ…うん!」

ジェルが小松の後ろで溢れ平野はテンポよく腰を打ち付けていく。

「ひゃあ…あん!」

コツコツと小松の奥のいいとこを当てていく

「ふぃ!ひぃ…っく!!な…中で…(出して)」

恥ずかしさで最後は声にならず口パクになった小松に、平野はたまらず腰を打ち付け、精液を最奥へ放った。

「い…今のは反則だ…小松」

「あ…あん!…はぁ…はぁ…」

奥の刺激で小松も精を放つ。平野の体重を全身で受け止めながら、小松はふわりと意識を手放した。



田嶋と川町は部屋につくと自然とHになだれ込んでいた。

「兄ちゃん、最近花がとってもキレイに咲くんだ!!すごくない?」

「どれだ?」

お互い服を脱ぎながら語らう。川町は窓際の鉢の一つを指さす。赤い花が大きく咲いていた。

「みて!大きいお花でしょう?元気なんだ!!花壇も小松くんと二人で世話してるんだけど、やっと花が咲いたの。ちょっと手のかかる花なんだよ。咲かない年もある。」

にこにこしながら花のことを語る。

「花のことになると真剣だな。…俺のことも考えてんのかぁ?」

「…!か…考えてるよ。」

お互いに自然とキスが混ざる。

「いつ?」

「仕事のっ時とか、たまにぼーっとしちゃって…大変なんだから!!」

「ん?どうして?」

田嶋が甘く尋ねる。

「に…兄ちゃんの胸板思い…出して…Hな気持ちになっちゃう時もある…。」

「胸板…ねぇ。川町はブレないなぁ。」

「兄ちゃんのは、カッコイイの。一味違うの!」

田嶋の胸板にごろごろとすり寄る。

「ぼくを守ってくれた…、抱きしめて…くれるし」

川町は恥ずかしそうに俯く。


「なあ、川町、花が好きか?」

「うん!!」

「どんな所に惹かれるんだ。」

「花って生きることに一生懸命で強いんだ!日当たりが悪くったって、水がたりなかったって、アスファルトの環境だって、芽をだそうとする。生きようってする、できることをする。そんな所!」

「俺にとってはお前が花だな」

「…え?」

「お前は本当に無欲だよな…。でも俺には生きる目的を与えてくれた…。」

「…兄ちゃん?ぼく…もう一つ欲しいものができた。」

「もう一つ?」

「前に愛してるって言ってくれた…よね」

「ああ…。」

「もう一つ」

「なんだ?」

「あのね…花の香りも好きだけど…兄ちゃんの匂い好きなの…。」

「そうか。」

「だから…一緒に…居て?」

「……お前は…。」

一番簡単なようで、一番難しい。でも田嶋は一緒にいることを心に決めた。きっと叶えてあげようと誓った。

前戯も楽しみ、川町を跨らせて下から突き上げる田嶋。

「兄…ちゃんっ!ぼくっもう動けない…よぉ!!あうっ…くっ!!」

「川町…、お前酒が入るとイヤらしい顔するんだな…。」

「兄ちゃん…ダメ…っつ!イ…イキたい…もうイカせて…はぅ。」

「イキたいんだったら、ちゃんと動かないと、お前次第だぞ。」

「いやだ!今日のはぼく悪くないもん!兄ちゃんがしないなら…はぅ…。」

「しないなら?」

「ぼく、やめるんだから!今日はHしないっつ!くぅ…っ!」

「川町、説得力ないぞ…ほらっ」

キスを川町に送る

「ヤダ!しない!!」

「…はぁ…分かった分かった、俺が悪かったよ、今日は言うとおりにしてやるから…な?」

「…ほんとだね…。はぁ、うん…そこ…」

「ああ、どうして欲しいか言ってみな。」

川町を抱き寄せる。

「お前は、花の香りみたいに甘い匂いがするな」

「あの…ね…もっと動いて、いいよ…あん!!…」

下から突き上げながら、雄が川町の内に種を放つ。田嶋を後ろで感じながら、川町も身体を震わせ田嶋のお腹へ種を放つのだった。




ながれとにしきは菊市の部屋の居間で2人で丸まって過ごしていた。

「ねぇ、ながれ」

「ん?」

「ひとりにしてごめんね」

「うん…勝手に一人になるなよ」

ながれはにしきの体を舐めて毛づくろいする。


「ここにこれてよかった」

「…良かったな…。」

「おにぎりおいしいし」

「どら焼きも美味しいぞ」

「ふふっ!」

しばらくすると顔を寄せ合い二人は眠りについた。


そのころ、西崎と明智も…。

「なんか面白かったけど…つっかれたーね、西崎さん。」

オフトゥンを黙々と敷いていく西崎。

「…」

部屋着に豪快に着替えパタリと倒れる。

「ん?西崎さん?」

「…スヤァ…。」

「はやっ!って!寝ないで、西崎さん!オレ一人にしないでぇ~」

健やかな夜が更けて行く。



一柳荘に穏やかな夜がくる。月が輝き、星が小さく瞬き、一柳荘をひっそりと照らした。

爽やかな風が吹く。風と共に静かに庭の花が揺れるのであった。


おわり

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

一柳荘の人々 うさと飴 @usatorein

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ