異世界に、ネタ一本で立ち向かわざるをえない少年の苦難


 異世界ファンタジー物の骨子は、すれ違いにあると思います。
 文化の違い、衛生観念の違い、死生観の違い。
 違う価値観を持つ者同士が触れ合うことで起きるギャップが面白く、のちの相互理解に通じる。
 そこに醍醐味がある。

 本作で書かれる異世界は、魅力的な女性を配置し、美しい世界を構築しながら、それを小梅太夫ネタで笑ったら即死チートという呪いか福音かわからないものだけで破壊していく、不思議な威力があります。

 異世界に、ネタ一本で立ち向かう主人公の苦難に期待大です。なのです。

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