今、一番、書籍化されるべき、私に敗北感を突きつけた作品である!!

青天の霹靂です。

このレビューは多分いつもの私のレビューの書き方ではないと思います。

それほど、私は衝撃を受けました。

この作品は今、一番、すぐにでも、書籍化されるべき、作品である。

カクヨムの書籍化打診の特集に、『熱量のあるおすすめレビューを貰っている作品を書籍化させたい』という編集の方もいるので、この作品のためなら、私の熱量を全部注いであげたいと思います。

まず、私が思ったのは、インパクトのある冒頭です。ネタバレにならないように伏せておきます。

すっと入ってくる情景描写に主人公の部屋とソファーの幻覚を見てしまいました。暖かくて優しい世界を見てしまいました。漫画を読んでいる錯覚を覚えてしまいました。

テンプレボーイミーツガールが流行ってるのに、この作品は100%のオリジナルティを持っています。無情にもヒロインへの容赦のない主人公の心情も、全てヒロインの可憐さを引き立ててしまうほど、主人公の優しさを滲ませるほどには、素敵でした。

書かれたのが3年くらい前だから、私が最近読んできたいくつかの作品がこの作品の後追いなんじゃないかと思えるくらいには、独創性と先見性がありました。

また、主人公の心理、主人公のバックボーンの設定が最高にユーモアで、かつ伏線になっていて、続きが早く読みたいと思ってしまって、今まで一文字一文字読書するのが癖の私が早馬のように読んでいました。

ヒロインの可愛さに、私は思わず家で「やばい!!!!」と叫んでしまいました。
文章力と表現力に、作者の方は文学部出身? すでに書籍化作家? なんじゃないかと思ってしまいました。それくらい、完成された文章と丁寧な展開です。

テンポがよく、リズム感があり、大事なところの描写がほかの箇所と違うことにより、まるでアニメを見ているような感じでした。
それほど、主人公とヒロインのやり取りがすぐに頭に浮かんでくるほど、情景描写のクオリティが高いです。

また、キャラに関しては、ブレがなく、一貫性を保っているどころか、生きているとしか良いようがありません。特にヒロインの千代ヶ崎さんが可愛すぎて、彼女視点の話は心臓が締め付けられるくらい可愛らしかったです。こんな可愛いヒロインはWebライトノベルではほぼ見たことがないです!!!!!

主人公の優しさが最高に伝わってきて、それがヒロインの心の綺麗さと相まって、最高に胸が暖かくなりました。

物語の世界観を説明臭くなく落とし込む書籍化必須の力も、「この会話文のあとに、説明っぽい地の文来そうだな」と思っていただけに、それを作者の力量で見事に会話文と心理描写で、もしくは説明らしい文章(一話目くらいかな)の後による主人公のノリツッコミによって、全ての設定を説明してのけたのです!

震えました……。

私は人に媚びたりしませんし、評価が欲しいなら最高のクオリティの作品を書いて、自分で勝ち取るスタンスの人間だから、ここまで私を動かせた作品は初めてではないでしょうか。

もはやレビューを道筋立てて書くような余裕すらないです。

主人公の性格を分析して、読者の目を引くおすすめレビューのタイトルを書くような余裕すらなかったです。

一話目読み終わった時点で、この作品は今すぐ書籍化されるべきだと、この感想しか頭になかったです。

こんな胸がきゅんきゅんするボーイミーツガールがほかにあるのでしょうか。
作者に嫉妬してしまうくらいには、私は負けたとすら思ってしまいました。

それほど、千代ケ崎さんが可愛くて、主人公の心理描写が面白くて、人間味に溢れていて、生きてます。

自分の作品の執筆もあるのに、このレビューを書くのが止まらなくて、手が痺れました。

五体投地という言葉が、ある作品を書籍化に導いたなら、私はこの言葉を残しましょう。書籍化したものでも、私は学習していつか超えて見せようという意気込みで居られたから、

―――この作品は、私に敗北感を突きつけた、唯一の作品である。