この物語は、一言で言えば「予測不可能」の連続で、読み手を次から次へと驚かせてくれます。主人公が加わることになるパーティー「MMT」の個性豊かなメンバーたちは、まさにユニークな集団。特にリーダーのマツザカは、ドMで変態的な行動を取りながらも、彼なりの一流を目指す姿勢があり、不思議と応援したくなります。
クエストの展開も一筋縄ではいかない事態が連発し、特に大穴の探索では、読んでいて手に汗握る場面も。それでも主人公とマツザカ、ユキさんの関係性や絆が深まっていく様子は、どこか心温まるものがあります。
一方で、このパーティーには変わったルールや奇想天外な行動が満載。それが時には大ピンチを招くこともありますが、その都度、彼らなりの解決策で乗り越えていく姿は、まるで「冒険者たちのドタバタ劇」を見ているようで楽しいです。
この物語を通して「人は見かけによらない」ということ、そして「一見変わり者でも、その背景には強い意志や目標がある」というメッセージを感じ取ることができました。変わり者たちの魅力と成長を描いた、驚きと笑いが詰まった作品といえるでしょう。
非情に個性的な面々とパーティを組むことになった、大変常識的なヒカリを主人公にした物語です。
最初からド変態ドMに俺が椅子だ、もっと踏んでくれ、と頼まれる所から始まるあたり、この作品がどういったものか、如実に表してくれています。
ただし、このヘンタイ、只の変態ではありません。
身体を張って盾となり、敵から守ってくれる頼りになる男でもあるのです。
ただ、自分の欲望を少し優先させるだけで。
むしろ、欲望を存分に満たした結果、仲間を守る形になっているだけかもしれませんが。
ともあれ、見ていて飽きない、もっと見ていたいと思わせるテンポの秀逸な作品です。
冒頭から掴みは上々、そのノリが気に入ったら、是非続きも読んで下さい!
きっと楽しい時間が過ごせますよ!
ぶふぉー、と吹き出してしまった……。もし朝食を食べていたら歯に付いている粘っこい米粒が盛大に綺麗に取れるだろう……そんな歯に優しい衝撃的な始まりだった。
これは、異世界追放系ファンタジーとなっているが、そんなカテゴリーでは収まらない初めて見るような斬新なストーリー。
異世界に現代日本の価値観が混ざっており、それを普通に受け入れてる主人公のフラットな心理描写と相まって、シュールすぎる―――読んでいて腹を抱えて悶えるような展開になっている。
会話も普通のやり取りなのに、それがいいのか、いきなり出てくる変態のセリフに、不意打ちを食らうかのように、脊髄反射で唾液を周囲にまき散らす人前では閲覧注意の掛け合いに思わず息を呑む。
主人公が常識人であればあるほど、周りのすべてのものが狂っていると思ってしまうほどのフラットだけど確実に人のツボを付いてくるの地の文だからこそ作られた世界観は独特で、作者の『顔』が見えます。
これからどんな変態が出てくるのか、この作者ならどんな笑える展開にしてくれるのか、ワクワクしかないよ!!