僕とその人

桜が似合う女性は、僕と目が合うとこっちにやってきた。


「そこの君、名前はなんていうんだ?」

「春樹ですけど。春に難しいほうの樹で、春樹です」

「そうか、春樹君か。私は夜桜という。よろしくな」


夜桜と名乗る人は、僕の目の前までくると横に座った。


「君は入りたい部活は、ないのか?」

「はい、これといったものがなくて」

「家が忙しいとか、何か用事があるわけでもないんだな」

「はい、そういったものはないですよ」


そこで、僕は部活の勧誘であることにきづいた。

確かに、夜桜さんみたいな人に誘われたら、誰でも興味があると言わざるおえない

ここは、早めに断るべきだろう。


「でも、部活は入る気ないんで・・・」

「やったー! なら、私に協力してくれ!」


夜桜さんは、間髪いれずそういった。


「え、協力って」

「じつは、私の遺体を探してほしんだ」

「はー、え!」


座っていた彼女は、僕の横から立つと宙に浮いた。

いともたやすくういたのだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

演劇 僕とあの人の話 niyalife @niyalife

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ