音楽は心を表現する。

音楽の世界は、正直怖い。
華やかな分、ドロドロした話が絶えないからだ。
ここに出てくる登場人物も、そんな、ドロドロに巻き込まれるか、支配されるかと意地を張り、張り続けて、希望と自分を見失った。

それでもなお、彼は奏続ける。
感情は死んでも、音楽は流れる。
成果は変わらず、自分が変わるわけじゃない。それでも失う前の記憶を呼び起こして、「世界は明るかったのだ」と叫ぶように。

『ラ・カンパネラ』。

イタリア語で、『鐘』という意味。

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