男性だけじゃないとできない旅。永遠に忘れない旅。オゴソカな思い出。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(128文字)
男子四人、大学の卒業旅行。きっと、来たる新生活への希望と不安に揉まれながら…というわけでもなく、ひたすら楽しいバカ騒ぎが続きます。まさに、これぞ男子グループ。盛り上がるためだけの意味不明なお弁当ラインナップ。いいぞもっとやれ。繰り返すオゴソカフレーズが味わい深いです。この先もきっと、このメンツで。何かが少しずつ変わったり変わらなかったりしながら、彼らの楽しい時間は続いていくのでしょう。最初から最後まで、笑わせていただきました♬
女友達の旅行には、恋話や愚痴が付きもの。けれど男友達の旅行は?笑いをとったり、下ネタに走ったり、下らないことで盛り上がったり……。女性には理解しがたい世界かも。だからこそ、新鮮で面白い。社会人になった彼らはどうなるんでしょうね?きっと再会すれば、また昔のようにふざけ合う関係に、一瞬にして戻れる。そんな気がします。気心が知れた仲間っていいですね。
幼馴染の男仲間だけの旅で、これからもずっと友情が続いていきそうなやりとりをうまく表現されてるとおもいます。男ならでは会話で、ある単語が急に面白くなったりする展開が共感できて、面白い作品だと思います!
今までは、何の責任もなかった俺達。けれど「就職した」という人生の中でも長い旅路の中では、もう無責任だなんていられない。そんなことは、腐れ縁の様に付き合ってきた素敵な野郎どもも、さながらにして感じている。それまでは好き勝手に生きてきたオレ達だが、就職したからには上司だとかお偉いさんだとかに、この頭を理不尽なまでに頭を下げて生きていかなきゃならない。だからこれは……今日のこの日ばかりは、羽目を外せる最後の日なのだ。
数年後、見た目は変わってしまうけれど、あの頃の気持ちはずっと忘れない。自分はそんな経験はないのですが、物語を通して、主人公たちと旅をして、そんな経験と気持ちを体感することができました。いくつになってもバカ言って、騒げる友人は尊い。そんな気持ちにさせてくれる物語です。