概要
すみません、僕の黒い模様を知りませんか
引退した警察犬のヤマさんは、新しい飼い主のセイイチくんと平和に暮らしていました。
しかし、老いてもヤマさんの精神は生涯現役、
普段はただの飼い犬ですが、セイイチくんの手作り交番に困った人が訪れれば、
犬のおまわりさんとして、平和のために走り回ります。
ところが、今日訪れたのは……黒い模様の無いパンダだったのです。
しかし、老いてもヤマさんの精神は生涯現役、
普段はただの飼い犬ですが、セイイチくんの手作り交番に困った人が訪れれば、
犬のおまわりさんとして、平和のために走り回ります。
ところが、今日訪れたのは……黒い模様の無いパンダだったのです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!まるで絵本みたいなほんわかした世界
警察犬を引退した老犬ヤマさんが、新たな飼い主セイイチくんの元で、交番(私設)を開いて〝犬のおまわりさん〟としてのお仕事を続けるお話。
童話です。ファンタジー、というよりは明らかにメルヘンの世界。いや本当に真正のお伽話というか、出てくる人や物事がすべて優しく柔らかい。読者の負荷になるようなところがまったくなくて、読んでいて本当に心が和むんです。この時点でもうだいぶすごい。この緩やかさを保った上で、でも物語の起伏自体はきっちりしているというのは、きっと見た目ほど簡単なことではありません。
個人的に好きなのがその起伏というか、物語自体のスタンスのようなもの。ミステリ的、と言ってしまうとたぶん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!メスガキ羆の作者がパンダを書いたよ
いやあ、多芸だなあ。
スラップスティック、純正ホラー、スラップスティック、ウニ、スラップスティック。個人的なんでも書ける作家堂々の第一位3gさんが今回公開したのは短編児童文学でした。パンダ……ヒグマ……グンマ……身構えながら読みました。
この人の文章には常々文章なのに視覚に殴りかけてくる印象を感じていた(まちがっても++王 出口の意味ではありません)のですが、それが児童文学というジャンルでも存分に発揮されているんです。
柔らかなタッチで描かれたヤマさんとセイイチくん、そしてパンダのポンポンのご町内めぐりがありありと現れてきて、その情景を追っかけている内に読み終わってしまい、スゴいな…続きを読む