転生まで

えーっと、元『龍磨祥二』です。

自分は今女神様が転生の準備ができるまでの間の空白期間にいます。

空白というには中身濃厚なんですけどね。

まずはこの世界の武神様から直々に稽古を受けまくりました。

何かさ、以前自分の戦い方を見ていたらしくて「こいつは鍛えがいがある!」ってピキーンとくるものがあったんだってさ。

もうここは地獄じゃね?ってとこで修業させられたさ。リアル?で初めて針の山見たよ。そこを身体強化と重力操作を使ってハイキングしろって・・・頭おかしいよね。

あとは自分の分身とひたすら戦ったり、武神様とひたすら切りあいしたり、もうバトルジャンキーって怖い。

最終的な武神様の教えは「痛みは判断を鈍らせるが、その痛みを感じなくする事は自身の負けを意味する」って事でした。

確かに痛覚をなくしてしまうと自分の体のリミッターを外してしまい、体が壊れるのを感じなくしてしまうのよね。さらに致命的な一撃ってのを簡単に受けてしまうのよね。体が危機感を感じなくなるというか、判断力がなくなるというかね。

武神様の稽古が終わったら今度は魔法神様の魔法講座。

魔法に関しては生きてきた時って周りに碌な魔法使い居なかったから完全に自己流だったので大変ためになりました。

そして、個人的に楽しみにしていた地球の神様との交流。

スマホ?、タブレット?、あれすごいね。マジでSFの世界で使ってた端末じゃん。

それからスマホの魅力にドはまりして、引きこもりニート生活してたのは秘密の話(笑)。

というか、ここ(神界)での生活楽しくて転生する事実すっかり忘れていた頃に女神様から呼び出しがかかり、これから転生しますって事を告げられたのであった。


「こちらでの生活に慣れたころではありますが、これから貴方の転生についての詳しいお話をさせていただきます。種族について何か希望はございますか?。特に希望が無ければ魔人族にての転生となります。魔人族とは言っても見た目は人族と何も変わりはございません。種族についての特徴ですが、魔人族は魔力の扱いに長けております。エルフは自然の力、特に風と水についての扱いに特化しております。ドワーフは大地と火の力の扱いに特化しております。ノーム(小人族)は精霊と対話ができ魔法は使えませんが精霊の力を借りていろいろな事が出来ます。」

「あと獣人族ですが、魔法は得意ではありませんが、身体能力は一番です。」

ふーん、今までと違っていろんな種族がいるんだね。

だけどやっぱり今まで人族として生きてきたし、いろんな神様から沢山教えてもらった事もあるし、ここはやっぱりオールマイティっぽい魔人族で決まりでしょ。

「希望ですが、魔人族でよろしくお願いします。」

「わかりました。貴方の能力(ステータス)ですがここ(神界)で学んだ事も考慮に入れておきますね。」

それはありがたい。頭と体がついていかないのはつらいからなぁ。

「それともう一つ。貴方の意識が目覚めるのは転生してから12年後の洗礼の儀の後になります。最初から目覚めさせないのは体と貴方の意識をなじませるために必要な時間だと思ってください。」

それもありがたいな。成人過ぎたおっさんが、おむつ交換とか授乳とか羞恥プレイでしかないからな(笑)。

「それでは準備が出来ました。今度はよい人生を送れるように願っておりますね。」

「ありがとう、女神テネレッツァ様。意識が戻ったらしっかり教会でお礼させてもらうよ。それでは行ってきます。」

そして俺は意識を手放すのであった。

龍磨祥二としての人生はこれで本当に終わりを告げた。

カモン!新しい人生!

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次の職業は魔王です。 七流 @Kurz9mm

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