クラスの違う、小学校時代からの親友と過ごす時間は、とても楽しいものだった。
親友の気持ちを聞かされるまでは……。
その親友が、ひとりの男の子を好きになった。その彼と同じクラスの主人公に、成就するよう協力して……と。
無邪気に話す親友の前で、主人公は、自分の想いを胸の内に閉じ込めた。親友に負の感情を抱いたまま……。
そんな想いのまま、今日は、その男の子から勉強を教えて欲しいと希われた。
そして、勉強に飽きた素振りで、男の子が主人公に問いかける。
「なんで人の為ばかりに動くの?」……と。
いきなり核心を突かれた主人公は、どのような行動にでるのか……?
三人の、想いのベクトルは、それぞれが違う方向を向いていて、修羅場になる前で終わっているこの物語は、そこに素敵な余韻が少しだけ残されている。
自分の想いを隠したままでは、きっとみんなが傷つくよ……。
隠しとおしてイヤな女の子になり下がるよりは、ずっといいと思うんだけど……。