『映画 ネバーエンディングストーリー 原作者 ミヒャエル・エンデ』

 小さい頃、何度もビデオで見たネバーエンディングストーリー。

 大人になってもその魅力と輝きは変わりませんでした。いや、大人になったからこそ、この映画の持つ意味が深く突き刺さった気がします。


 夢や希望を失うと消えてしまう世界、それを破壊し尽くす「無」の存在。抗えない強大な「無」の力に、夢と希望だけで立ち向かうアトレーユとバスチアンの姿には色々と考えさせられるところも有り、かつその真っ直ぐさ、純粋さに心打たれ涙腺が緩みました。


 ちょっと気になるのは、映画と原作ではラストシーンが違うということです。これに関しては、映画製作者側と原作者側で対立が起きたそうで、私自身は映画のラストシーンは許容の範囲内だったのですが、その真意を確かめるべく、原作も読んでみようと思いました。


 地方通貨の推進に力を注いだり、第二次世界大戦中はナチスに対抗するレジスタンス活動に身を投じたりと、作家としてだけでなく現実的な社会問題、政治的問題にも力を注いだミヒャエル・エンデ。


 ファンタジーを通して夢や希望を持つことの大切さを教えてくれ、本質的な社会問題、政治的問題にも一歩突っ込んで取り組んだ偉大な作家の一人だと思います。

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