『漫画 BLAME! 弐瓶勉』

スケールの大きさと広大無辺な階層都市に、一瞬で魅せられてしまったのでした。


重力子放射線射出装置、ネット端末遺伝子、統治局、セーフガード、等々この作品にしか存在しない、聞き慣れない言葉の数々。初めて聞く言葉なのにもかかわらず、圧倒的なリアリティーを感じました。


この世界は実在するし、作者の中では本当に実在している感覚がビシビシ伝わってきて、自分の作品それ自体に対する作者の信頼感や誠実さに心を打たれました。


登場する人物は、網膜に映る文字の意味すら分からないというようなことを言っており、主人公のキリイもかなり昔から旅をしているようで、実は人間ではないのですが、既に記憶の彼方に消え入りそうなほど過去の自分の役割を演じ続けたり、使命を果たすために旅をし続ける姿がカッコイイ。


人はどこからきてどこに向かうのか、そんな哲学的なテーマも内包する、素晴らしいSF神漫画です。



※ 映画化されているのですが、そちらはお勧めしません。原作を基にした別作品と考えたほうがいいです。なので、興味を持った方は、映画を見てこんなものかと思う前に漫画を読んでほしいです。

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