フィクションだけではなく、現実にも表現が規制された社会。誰かに精神的苦痛を与えないためにといったところで、本人にその苦痛がなくなるわけでもない。 複数の物語が組み合ったホラーでもあり、生きる苦悩を綺麗に見せてくれる面白さ。
鏡の迷宮のようにいくつもの折り重なり、目眩を感じました。陰鬱な設定ですが、今から地続きの現実のようにも感じます。そもそも狂気と絶望が好物なので、とても楽しく読めました。インスパイアされて新しいSSを書いてしまいそうです。