第4話.対峙する二組の新世界④
向かい合う
以前は
「さあ、廃工場での決着をつけようぜ。姉ちゃんよ」
鬼童院はニヤリと笑った。
「決着なんか別にどうでもいいんだけど。でもどうしてもあなたと戦わなきゃいけないみたいだから」
莉沙は淡々と答えた。
「それじゃ行くぜ!、殉じろや、聖者の
鬼童院が奇能を発動すると、彼の背後から現れたのは、顔の右半分が漆黒、左半身が純白と左右肌色が違う、神父のような聖職者の姿をした巨大な陶器人形。
「おいで、ストローマン……」
続いて莉沙の背後からは、緑色と茶色の左右非対称の色のベストを着た、ケタケタと笑う巨大な案山子のような藁人形が現れた。
「そりゃあ!」
鬼童院の掛け声を合図に陶器人形の胸の扉が開くと、巨大なトラバサミが飛び出し、莉沙に襲いかかった。
だが莉沙はパルクールで鍛えた身のこなしで、さらりとバク転で身を
更に莉沙の藁人形の藁が伸びて、トラバサミを絡め取ろうとした。
が、トラバサミに敢えなく切断され、鬼童院の攻撃を止めることができない。
その間に鬼童院自身も莉沙に向かって飛び蹴りを繰り出した。
しかし、それも莉沙はいなすようにバク転で躱し、今度は跳ね返るように鬼童院の方へ目掛けて左手の拳を振り上げ向かっていく。
莉沙の左腕が緑色に発光し始めた。
その莉沙の打撃に対して鬼童院も身を反らす。
莉沙の攻撃も鬼童院の身体を掠っただけであった。
奇能同士の戦いも含め、一進一退の攻防が続いた。
理の悪魔∨情の神∧新世界の先導者《エバンジェリスト》 歩夢図 @holmes777
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。理の悪魔∨情の神∧新世界の先導者《エバンジェリスト》の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます