「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」
「はい!!!!!!!!!」
というわけで夢中になってこの一週間ほど一気に読みました(自分の執筆を思いっきりサボってました)。
骨のある文章表現、怒涛の展開ラッシュ、重厚なディティール、危険な魅力溢れる悪役たち、様々なスキルと出自を持つ仲間たち共に立ち向かう信念ある主人公、面白くないわけがない!! たぶん作者さんと映画の趣味が合いそう。
特に銃撃戦や格闘描写のアクションの迫力とスピード感は映画並みです。福井晴敏さんの作品の読後感みたい。自分もどうしたら自作品で勢いを殺さずかつ的確に表現できるかを悩んでいますので、大変刺激になりました。
正直、ウェブ小説の流行りものやランキング上位の作品はどうも自分の趣向とは違って、読みやすさ優先しすぎな文章では物足りないな~と思っていたところにこの作品を見つけて読んで度肝抜かれました。まさに重い銃弾、僕の心は撃ち抜かれました。感激と嫉妬で吐血してます。
これからスピンオフのほうも読み進めます!
自衛官の身分を捨て、国際治安維持局(ISS)に身を投じた日本人・赤沼浩史。
レンジャー課程修了者らしい戦闘能力と”異能”と呼ぶべき危機察知能力を武器に、「強襲係」としてアメリカで暮らす日々を描いた快作。
序盤(1~2章)こそ筆が固いものの、作者様の文体が馴染んだ3章以降のノンストップ振りは凄まじく、銃の国”アメリカ”らしい派手なガンアクションが没入感を持って繰り広げられます。
また、しばしば描写される主人公・赤沼の赤裸々な心情――悩み・戸惑い・願い・恐怖・喜び――も本作の魅力。決して彼が、ご都合主義で護られたヒーローでないことを”読み手”に強く印象づけます。
銃器が登場する小説にありがちな、専門用語頻出の”とっつき難さ”はまるでなく、他のレビュアーさんが書かれている通り非常に読みやすい文章です。
ハリウッド映画みたいなアクション小説……陳腐な紹介で本当に恐縮ですが(;^ω^A……是非とも”他の読み手さん達”にも読んでいただきたい…そう思わせる小説でした。
2022年12月、49万字の大作の最終話『重い銃弾を放て』を読了です。
展開に無駄がない。第一話からアクション物として楽しめる。攻殻機動隊とパトレイバーを好きな人はきっとハマるに違いない。やや硬派な文体は作品の雰囲気にもぴったりだ。もちろん、幕間のゆるいエピソードもあり、主人公に新規感を覚えた。
主人公・赤沼は超人的とも言える危機察知能力により爆弾テロを未遂に終わらせるが、一人の女の子を救うことができなかった。その能力を高く評価されたことから、自分がもっと「人を救う」覚悟をしていれば、その女の子を救えたかもしれない、と気付いた時、後悔と決意が現れる。このシーンを読んだ私は、思わず拳を握りしめてしまった。
オススメ!
ひとまず新天地編まで読ませていただきました
主人公がある日起こった事件をきっかけに、世界の裏側を知る組織、その戦いへと身を投じていく
設定としてはありふれたものですが、キャラクターの個性やアメリカを舞台とした物語の展開にはオリジナリティがあり、作品として程よいテイストとなっています
主人公には真っ直ぐな信念がありながらも、まだ決意には迷いが見られ、答えを探している——そのような描写もわかりやすく、また、物語の展開としても広げやすい良い構造だと思います
武器の描写が非常に丁寧なことも作品としての特徴の一つでしょうか
自分は重火器類には詳しくないので専門用語については流し読み程度になってしまいましたが、それでも語彙を選んで使用しているのだろうとは思います
全体として専門的な内容になりすぎることもなく、非常に読みやすい文章でした
続きを読んでみようと思える作品です