いつかの「かき氷」を思い出してしまう。

夏といえばこれ!って食べ物は色々ありますが、この作品にはかき氷が登場します。
このかき氷が、物語の内容を象徴する食べ物として非常に上手く機能しているのが素敵だと感服しました。

季節感がある上に、それを物語の内容に上手く絡めている作品って、読むとその季節への思い入れがさらに増すように感じます。
この短編もそういう小説です。

食べ物が出てくる作品を褒める時って「かき氷が食べたくなります!」みたいに言うのが常套句なんでしょうけども。
この作品だったら「かき氷が見つかります」と言う方が相応しいように感じました。
私も、かつて自分の手にあったかき氷を思い出しました。