& boost
なんでこうなるのよ。
「どうもどうも。諏訪野です。こちらが二輪」
「どうも。二輪です」
「月です」
「太陽です」
「お、お二方とも」
「ほらあ。まだ髪は伸ばしたほういいって」
「ショートヘアも捨てがたいんだけどなあ」
「いつでも切れるから。まず長くしようよ」
「月さん女性だったんですか。凛々しい」
「え、えへへ」
「いちゃいちゃしないでっ」
「どうしたんですか」
「今回の提携内容を説明しますっ」
「あ、それはもう」
「我ら月と太陽は雑務担当です。だいたいのことはだいたいできます。ちなみに市民感覚あるのは僕のほうで、月さんはいつもプレミアムビールと高いおつまみを買うぐらいに市民感覚がないです」
「いいでしょ、ビールとおつまみぐらい」
「あっ、うちも同じです。この人ゲームしかしないの」
「ゲームはいいじゃん」
「ごはん作ってくれないんですよ。私料理だけどうしてもだめで」
「あ、もしかしてそちらも男性が料理担当?」
「はい。料理担当です」
二輪が諏訪野を蹴っ飛ばす。
「え、今のは」
「あ、愛情表現らしいです。なんか強めに蹴ったり叩いたりしてくれって。馴れるのに苦労しました」
「もっとたたいて」
「うちもやりますか?」
「やらない」
「月さんも意外と叩かれたい派なんです」
「その凛々しい見た目で」
「仲間ですね」
「いやあの、はずかしいので叩かれるのは。でもその、あの、鏡で、朱くなったところを見るのが」
「わかるううう」
「やさしい叩きかた教えてください。飲み会とかは大丈夫ですか」
「今日は仲間内でレイドがあるので、明日なら」
「月さんは」
「私は毎日呑むよ。予定とか次の日とか関係なく毎日呑むよ」
「じゃあ明日」
「諏訪野さん。この前のアイデアをプロジェクタで出してください。あれやりましょう、あれ」
「お、早速ですか」
「あのっ。もう私いらなくないですか。みなさん、なんか、その、仕事ができるようですし」
「なにいってるんですか。あなたの予知があるからってみんなここで提携して集まってるんですよ」
「でも予知当たってないので。普通の一日のはずだったのに」
「いやいや。これがあたらしい日常ですよ。それにほら」
「わっ」
「あっ。ごめんなさい」
「え、あ、なんで」
「あ、どうも。さっき社長から言われて来ました。経理課の差藤です。ごめんなさい。大丈夫ですか。あっヒールがっ」
「あっ、大丈夫です。これは予知通り。スニーカー持ってきてるんで」
「これで全員同じ、男女ふたりが三組。文句は?」
「う、ない、です」
「よし。仕事だっ」
カップルクロスオーバー 春嵐 @aiot3110
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