★★ Very Good!! 高度な抽象と解釈の可能性 亜済公 靄に包まれ提示される、単純化された小さな世界。風に揺らぐ白の隙間に、現実の情景が垣間見える。物語の終結の後、読者の解釈によって初めて作品は完結する。特殊な世界を描くことで、普遍的な主題を隠喩した物語。——磨耗。そして忘却。一人の男の人生が示される。 レビューいいね! 2 2020年8月19日 19:57
★★★ Excellent!!! 短くも完成された空想文学 尖崎 甲 読み始めてまず引き込まれるのは、不可思議で、幻想的な、この作品の世界観です。 この、幻想的な世界観は、その雰囲気だけでも、この作品を読む価値あるものにしています。 その上で、この作品は三千字というかなりの短編ながら、物語として完成しています。 世界観がモヤのような状態のまま終始するのでは無く、この物語を読み終わる時には、読み手の中でも世界観がはっきりと形づくられた上で、物語が終結する事でしょう。 レビューいいね! 1 2020年8月9日 19:54