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その後、どうやって家に帰ったのかは、よく覚えていない。
MやKとも、あの出来事についてを話すことは無かった。
確かめるのが怖かったんだ。
同じ理由で、あの廃墟について詳しく調べようとも思えなかった。
いつの間にか二人とは疎遠になり、今はどうしているかも分からない。
だけど、夏の夜――特に、こんな風に肌寒い風が吹くときは、今でもたまに思い出すんだよ。
あの花嫁は、一体誰を探していたのだろう。
彼女がいた廃墟は、今でも変わらずあの丘の上で――
ぽつんと立ち尽くしたまま、そこに在る。
廃墟で 神崎 ひなた @kannzakihinata
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