ゲーム世界に転生してゲーム知識で無双して〜な感じのお話ですが、無双する主人公よりもゲーム内の存在である周囲のキャラクター達が非常に魅力的です。
序盤の方では主人公にのみフォーカスされているため、主人公のメタで痛い発言が多く、読むのを止める人も居るかもしれません。この悪癖は後半も出てきますが、その頻度は下がるので読み進めるのをお勧めします。
この話の面白くなってくるのは3章以降だと感じます。だんだんとゲーム世界のキャラクターが独自に動き始め、主人公を置いてけぼりにして物語を動かすことが増えてきます。これらのキャラクターの動きが非常に魅力的であり、そこからがこの話の本当のスタートです。アインの伝説を支える非転生者達の活躍、苦悩、歓喜などなどをお楽しみ下さい。
内容と展開、物語の厚みは十分評価できると思います。姉スキーの需要も満たしてます。ゲームに転生だけれども、他の人に過度に干渉せずに、物語をしっかりと進めているところが、よく出来ているなという印象でした。えっちぃのにも寄せてないので、いい意味でさっぱりしていて、そこもいい部分です。
ただ、物語の協力者が姉しかいないというか、そこら辺が少しフラストレーションが溜まります。本来のゲームキャラの主人公だけではなく、本当だったら消えてたキャラをもっと取り込んでいくとより厚みが出ると思います。お助けキャラとかもですね。
困った時にディーだからか?は、もういらないかな笑。主人公がずっと成長してない幼い印象があります。
あと念話系がないので、その部分が物語をもたつかせてる気もします。
けど、書籍化まで期待してます。ストーリー、世界観は申し分ないと思います。
作者と主人公の成長を実感できる作品です。正直言うと一話目の半分で読むの諦めかけたが、テーマが面白いと思って我慢して読んでた。枝編の半分ぐらいで作者がかなり成長して読みやすくなったおかげで残りは面白い物になったが、時々主人公がキモいのはまぁ気になるっちゃ気になるところかな。
主人公は物語の中でちゃんと成長しており、その成長にはちゃんとしたキッカケと決意がある、チートではあれどもキモいほどではなく、無闇に振るう子供の癇癪っぽい感じもない、過度の自卑とかもないし矛盾も少ない、そして何よりも主人公が欲望を持つちゃんとした人間性を有する。物語は王道でありながら新しいアイデアも有るので面白いです。
ネット小説はもうそれこそ一生掛かっても読み切れない作品数の中、この始まりの数話で殆どの読者は読むのを諦めるでしょうし、選考とかも通れない、そして読まれなくなるとエタりやすい。正直言うと始まりの数話を暇を見て修正するべきですが、書き手もやった事あるからそれをやる気には成れないってのも分かる、ちょっと惜しい作品です。
そんな中でちょっと気になる所は設定の数値です。例えば村の規模、特に聖女編の村は正直言うと成り立たないレベルです。例えば薬と装備品の値段、貴族が使う事を躊躇うほどの薬が普通の剣と似た値段になってる。そういう設定は正直言うとちょっと荒が目立つ。
それでも続きが気になるぐらい面白いので星2あげます。