こがね色

戦争孤児のキンは貧民長屋で貧しい暮らしを強いられている。貧民長屋には不法占拠した貧乏人が大挙しておりそんな貧乏人の一人としてキンも貧乏長屋に居ついていた。

ある日、キンは長屋の隣に住み着いているサイという女性の見舞いに訪れる。彼女は半年ほど前に長屋の近くでうずくまっているのを介抱してからの付き合いで、住居や働き口の世話をしてやるなどの面倒をみてやっていた。


見舞いに行くと、サイはキンに自分が死んだら持ち物を全部燃やして人目のつかない場所に自分の死体を埋めてほしいと頼み込む。キンは彼女の気迫に押される形で渋々了承させられる。


その夜、壁から妙な音がすると思い、サイの家へ急ぐと息も絶え絶えのサイが。慌てて近寄るが息を引き取るサイ。そこで死に顔を検めようと顔を見ると……。