オッサンは街のいたる所に居るのかもしれない

酒を飲んだ帰り道、駅前で車止めとして生きるオッサンに出会うファンタジー。
ファンタジーといっても冒険は始まらないというか冒険に疲れたからこそこのファンタジーがある様な物で、生きる事に疲れたものにとって自分の居ていい場所があるというのは救いなのでしょう。
最初は『車止めのオッサン』が一人だけ居るのを想像したんですが、実は隣の車止めも、椅子も、銅像も、駅前のあらゆる物が疲れた誰かなのもしれないと言うのは恐ろしさを感じました。人は誰かに成れると言いますが、誰にも成りたくないを突き詰めたらこうなっちゃうんですね。