小説というには余りにも残酷

今作は、日本の教育制度の限界とその方針にはみ出た者がどうなったのかという小説というよりドキュメントというような作品です。

普通という楔が多くの人のドラキュラの杭のように打たれ、行動を抑制する十字架のような枷となっている。

他人が浄化し改善を促そうとしても、かえってそれはドラキュラに聖水となってその人をもがき苦しめる地獄に陥れてしまう……いわば傷害となる。

日本は生徒を普通か否か、或いは優良品か不良品かの判別を行う工場製品のように考えているように思える。

そしてそれは民間。家族。社会ですらそれを規範としているようだ。

いわば、いじめを是としている。

その心に歩み寄る姿勢を、多くの人に求めたい。

そう強く感じる作品でした。
読ませていただきありがとうございますm(__)m

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