あとがき(ネタバレ注意)

あとがき第一章『サンダルでダッシュ!』

 こんにちは。

 あとがきなので、第一章を既に読み終わった人に向けたものを書きます。

 ネタバレ注意。














 最初にこの企画、『同題異話SR』を見つけた時の話をしましょうか。

 僕の知っている作者さんたちが『サンダルでダッシュ!』というタイトルの小説を投稿していて、まず「何かの企画だな?」と思いました。

 企画内容は、「タイトルをこれにすれば、内容はどうあれヨシ!」ざっくり言うとこんな感じでしたので、かなり自由度の高い同題異話だと思いました。

 最初に書きたいものを決めて、後でタイトルを決めがちな僕としては、最初にタイトルを決めるということが新鮮に感じられたので、書いてみようと思いました。


 最初は「TRICK ROOM」なんて考えていませんでした。

 ボツネタは2つあって、ジャンルとしては「SF」と「現代ドラマ」だったかな。書いてて面白くないなーって。

 その当時、僕は【謎解きゲームブック】『ダンゴを食べたのはだれ?』という小説を投稿したばかりで、『推理パズル』というのにハマっていました。

 色んなサンダルを登場させて、誰がどのサンダルを履いているか、みたいなクイズ形式にしようかと思いました。

 で、パズルを考えているうちに、悪いことを考えました。

「誰がどのサンダルを履いているか」クイズの他に、「殺人事件」が起きて、加えて「誰が犯人か」クイズが始まるという展開はどうか。内容はどうあれ、書いていて、作っていて僕はとても楽しかったです。


 靴下の件は、実体験ですね。

 僕はビーチサンダルが苦手で、親指と人差し指の間が痛くて嫌いなんです。もっというと、サンダル自体好きじゃないです。何かあった時にダッシュ出来ない靴を履くのが好きじゃない。足首まである固定されたサンダルならギリ許せるけど。スリッパ履くくらいなら裸足がいい。(嫌だけど)

 スリッポンはダッシュに不向きなので、これもあまり好きではないです。

 今回のタイトルで言えば、「サンダル」は嫌いで、「ダッシュ」は好き。好き嫌いで言えば、ですけれどね?

「サンダルでダッシュ」なら嫌いです。僕は死んでもしません。

 こう……、思いっきり地面を蹴りたいですよね。サンダルは脱げる可能性があり、しっかり蹴れない。ダッシュに不向きですよ。うん。元陸上部だから、かな?


 話は戻りまして、靴下を履けばその痛みが軽減できるのでは? と当時の僕は画策して、やってみたら、履けない!!

 靴下には親指と人差し指の間が空いていないので、指が入らない。

 甚平が好きで、夏に下駄と合わせたかったのです。靴下作戦は失敗。その時は足袋を履き事なきを得ました。


 僕は先程も言った通り、「サンダルでダッシュ」することの不快さを知っています。よって、それをどう登場人物たちに正当化させるか、強いるかどうかが悩みました。

 そこで、靴を没収し、選択肢を狭めるという方法で強制させました。あの中なら僕は裸足を選択します(おい)。



 この回を皮切りに、次回からの謎は、その時気になっていることや、やってみたいことを取り入れて作っています。それが隠しテーマというか、第二の縛りとなって、僕はそれをとっかかりにして謎作成に挑戦しているのです。

 今作『サンダルでダッシュ!』の隠しテーマは、『推理パズル』でした。

 たくさんサンダルを登場させることができて、楽しかったです。


 また、試みとして、参加者たちの『レビュー』も作ってみました。

 最初は、謎の完成度の低さを誰かに指摘される前に、自分で自分に指摘すれば、ダメージが緩和される……! というかなり後ろ向きな、弱気な作戦でした。

 次回作ではこの『レビュー』や、『現実』の話をトリックに組み込んでいる当たり、僕が弱気だったのは今作だけだったようにも思えます。


 推理小説は、作者が被害者、犯人、舞台、その他全ての材料を用意して、警察と探偵と読者を騙す、ゲームだと考えています。

 そのための武器は多い方がいい。

 僕は自作のレビューも、現実も武器にしました。

 僕が用意したものは、ヒントであり、凶器でもあります。

 前作の物語に、後の方の物語のヒントがある場合もあります。ので、第一章から読むことをオススメします。

 漫画によくある、『昨日の敵は今日の友』みたいな展開が好きなんです。

「え! 『サンダルでダッシュ!』で出てきたあのサンダルが、第六章でこんなことに!?」みたいな。前作の凶器は次回作でも活躍することもあります。


 今作『サンダルでダッシュ!』以降の話も、是非お楽しみください。






 追伸

 登場人物名の元ネタ

 書道で使いそうな物でまとめてみました。

「へぇ、すずりって漢字で書くとこう書くんだ〜」

 という発見が始まり。



 それでは、次は第二章『間違いなく君だったよ』のあとがきでお会いしましょう。



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雪待ちの人/ TRICK ROOM ぎざ @gizazig

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