登場人物

ブレノス家

ブレノス ヘルベ歴215年生まれ、234年死亡

 ホサンス達兄弟の父。カプロス町出身。ヘルベ千人隊という高名な傭兵団を率い、戦死。


ディアドレ ヘルベ歴220年生まれ、253年死亡(トルク歴6年)

 ホサンス達兄弟の母。ルゼルン町出身。統一後も地元ヘルベのカプロス町に住む。


オンシィ ヘルベ歴229年生まれ、236年死亡

 ホサンス兄弟の長兄。傭兵として生き、退却戦のしんがりを務めたあと、捕虜として投降するも殺される。同年代には並ぶものはいないと言われるほどの槍使いであった。


ホサンス ヘルベ歴229年生まれ、259年死亡(トルク歴12年)

 「大王記」の主人公。七年の戦争の後、大陸統一を果たし大王となる。そのすぐあとに大陸会議を開き、憲法を制定。ティルナトルク国の基礎を築く。二代目大王カタルの父。また三人の弟たちに宮家を作らせ、もし自身の正室の息子の子孫がいなくなった時にはそこから後継者を取るようにと制定し、王統が途絶えるのを未然に防いだ。もっとも三宮家はのちに弟のシュキアと庶子の二家になったが。

 トルク歴元年の終わりに豹人族の国ハリマウで政変が起き、負けた虎人族の姫がトレビ要塞都市を攻略した。この報せを聞いたホサンスは大陸軍を率いてトレビに行き、その虎人族の姫に会う。姫曰く豹人の王とは。

「ただの執事。秘書が実権を握っているに過ぎない。国の正当な主権は形式上であっても虎人族の筆頭皇族である本宮が持ってる」

 これを聞いたホサンスは帝室の彼女と初の国際条約を結び、北の国境線を東西に広がる北方山脈と定める。このあと虎人の政変に少し介入してから、大陸軍は北方山脈に沿って帰り、最後は大王命名のミシッピ河を下って王子港に戻った。もっともハリマウはこの条約をなかなか認めず、ホサンス没後、長年にわたって北部での国境を巡る争いが絶えなかった。

 大王府として、旧アペル北西に新アペルを作り、新旧アペルを合わせて百万人とも言われる大都市を作った。また上水道をカレド半島の上質な水源から引き、この水を飲料水として利用し、テメス河からの水を無数の水車を回す工場に回した。これ以降全国的に殖産興業を奨励し、各地の官営工場は民間工場のモデルとなる。その他にも植林の勧め、奴隷制の緩やかな廃止、大陸北部の開拓、等々、自らを大王と呼ぶも「大王」と呼ばれるにふさわしい業績を残した。

 晩年には側室を集めた微笑宮を作り、沢山の庶子を設けた。また口を隠して笑うという貴族の女性の風習がここから広まったとも言われる。その沢山の庶子の中で正式に王族として認められたのはセヴル宮家を創設したエガンとテメス宮家を創設したニールだけであり、彼ら以外は全員平民として暮らした。旧アペルドナル王国やセノーネ王国みたく王族の数をむやみに増やすということは防がれた。


シャア ヘルベ歴230年生まれ、242年死亡

 ブレノス唯一の娘。騎兵部隊の創立者。高い戦術的能力を持ち、情報の大切さを知る軍人であった。大陸東部統一に多大な貢献をする。独身のままベリサマ湖の会戦で戦死。戦死ののちアドアカム市の見えるところに埋葬される。


シュキア ヘルベ歴230年生まれ、266年死亡(トルク歴19年)

 ホサンスの大王就任後、大陸軍の二代目大将軍になる。ホサンスがいたころ彼の役割が補給と攻城だったこともあり、このあとの大陸軍は伝統的に兵站と工兵を大事にすることになる。攻城兵を大陸軍工兵隊として独立させた人物でもある。

 22歳で大将軍を引退したのち陸軍大臣になる話があったが、ゴルミョと母の看病のためにヘルベに戻る。

 また雪草の紋章の使用を許された宮家の一つであるゴブロイ家の創設者でもある。ゴルミョ死後もヘルベに残って年老いた母の面倒を見る。そしてそのまま地元にて晩年を過ごす。


クリーニャ ヘルベ歴231年生まれ、265年死亡 (トルク歴18年)

 ヘルベ歩兵隊の将軍。最終階級は中将。妻にアキタ王家のエーファ、そして側室筆頭にアペルドナル王家のロシーンがいる。大陸南西部を平定し、また最後に残ったカレドをも下し、大陸統一に多大な貢献をする。アキタ反乱は彼が一人で鎮めたという伝説もある。当初は宮家の一つ、アクソン家の当主になる。

 しかしホサンス死後、彼には庶子が異様に多くいることが発覚し、彼の妻たちと息子達は熾烈な権力闘争を行った。それがついには内紛にまで発展したため、彼の死後アクソン家は宮家から除名される。「クリーニャの子孫」詐欺が現在でも行われているのは嘆かわしい。


ルクタン ヘルベ歴231年生まれ、245年死亡

 大陸南西部平定に貢献した騎兵隊長。馬を愛し、初期の騎兵を姉のシャアと育てた軍人。戦場での能力よりも後進を育てることのほうが向いていたと言われる。ドア火山の戦いで突出した結果、戦死。そのときに自身の騎兵隊半数と、後方にて待機していた多数の文官までもが戦死。このことを知ったホサンスはルクタンの死を嘆いたが、多数の兵と文官が死んだことについても後々まで忘れることは無かった。


ゴルミョ ヘルベ歴231年生まれ、252年死亡(トルク歴5年)

 ブレノスの末子で、歩兵、長槍兵、騎兵、攻城兵、補給兵と当時全ての兵科の将軍になったこともある有能な軍人。最終階級は中将。当時のあだ名は「何でも屋」でシュキアの後に三代目の大将軍になるかと思われたが病死。彼は年老いた母親の世話をするためヘルベに戻っていたが、母と同じ病気にかかったとの話もある。

 また病死した時点で結婚もしてなく、子供もいなかったため、必然的に彼が創始者だった宮家の一つアキオン家も断絶。男色家であったとの噂も当時から根強くある。が、同時にアキタで拾った女奴隷を可愛がり、王朝成立と同時に解放し、最後はその女に看取られたとの話もある。


政治家・文官

アキオリウス ヘルベ歴220年生まれ、249年死亡(トルク歴2年)

 ブレノスのヘルベ千人隊の百人長。ベルニース出身。ブレノス死後にはヘルベ千人隊の隊長になり、若きホサンスは彼の下で百人長として活躍した。ホサンスのサルベ平定に多大な貢献をする。

 サルベ平定のあとは引退し、ヘルベにて後進を育てる。また大陸統一の時にはヘルベに残り、シュキアとともに兵站を支えた。大陸会議開催の時はヘルベの代表の一人に選ばれ会議に参加した。


アンビオリ ヘルベ歴221年生まれ、255年死亡(トルク歴8年)

 ブレノスのヘルベ千人隊の百人長。イベルドン出身。ブレノス死後には独自の千人隊を率いる。しかしカウディン盆地の戦いのあと無理をして、千人隊が壊滅的な打撃を受ける。このとき早期に引退する。

 大陸会議の時はヘルベにあった少数の反ホサンス勢を代弁するため、代表の一人に選ばれ会議に参加。


スアドリ ヘルベ歴221年生まれ、254年死亡(トルク歴7年)

 エルギカ最後の王、トランの実弟。エルギカ最後の王族でもあり、上院議員でもあった。エルギカ連盟解消のあとはホサンスに仕える。

 大陸会議の総議長役を務め、そのあとトルク歴2年から3年までホサンスの初代筆頭大臣になる。最晩年は初代最高裁判長になる。一人で三権の長を務めたことがあるただ一人の人物にスアドリはなった。

 彼の特筆すべき業績は大陸東部と大陸西部を恒久的につなげるために街道を整備し、郵便制度を作り上げたことと、各地でバラバラにあった法体系を一つにまとめ、大陸全土で最低限の法の庇護を受けられるようにしたことである。この法体系のもと全大陸の人は戸籍を持ち、名前も最低でも二つは持つようになった。つまり大王府は大陸全土の政府である、ということを示すのが彼の目標であった。

 それ以外にも土地開発を始めたり、軍制度の改革や大王府警察の創設など様々な業績を残している。トルク国が王府直轄区・沿海諸州・青河諸州・太湖諸州・紅山諸州・南部諸州・北部諸州と分けられるようになったのもスアドリ政権下のことであった。

 その人となりは優雅で王族とはかくあるべきと言われたスアドリ。涼しい顔で言う皮肉は文官たちを恐れさせ、彼らは仕事中ずっと緊張してたとも言われる。またエルギカ地方の詩を集めて出版したり、伝記作家として文化方面でも知られている。


ダゴマロス ヘルベ歴231年生まれ、266年死亡(トルク歴19年)

 二代目筆頭大臣。もとは大陸軍シュキア将軍麾下の補給官。彼の働きによって大陸軍は紅山山脈の北部を横断できたと言われる。イベルドン出身。軍人の階級制度が出来る前に軍を引退し、ホサンスの文官になる。彼もスアドリみたいに皮肉や毒舌で有名である。

 スアドリが筆頭大臣の時は大蔵大臣を務め、そのあとはヘルベからの上院議員として二代目筆頭大臣になる。ダゴマロス政権は長期政権となり、トルク歴3年から9年まで続いた。彼の政権下で正式に首都はアペルに決まり、ここに行政府と立法府が置かれた。最高裁判所は裁判の公平さを期すためにもアペルから離れたほうがよいということになり、正式にルテチアに移動した。

 トルク歴3年から平民からの税を取り立てることになったので、政府が一気に拡大し、初めてのオリンピック、初めての大競馬、初めての大陸横断街道レース、初めての大陸音楽祭などがダゴマロス主導で開催された。これらは平民からの税を民に見えやすい形で使ったものである。

 また、財源が増えたことによりダゴマロス政権下では官立工場以外にも王立病院、王立大学、軍大学、王立海軍が出来た。このうち王立病院はアペルに置かれ、王立大学と軍大学は満月市に置かれることになった。王立海軍の内、甘海で活躍する水軍はビブラックスに司令部が置かれたが、外海で活躍する予定の海軍は王子港に司令部が置かれた。

 そして王立大学を卒業する生徒は王政府の高級役人になることが多かったため、教育熱が急速に高まり、各州では私立の高等学校ができた。これらは大抵の場合、裕福な貴族の子女を集め、彼らの家庭から授業料を取って運営されていた。ダゴマロスはこれに目をつけて、平民にも無料で高等学校へ行ける機会を作るために各学校に多額の援助金を出した。この援助金を受けるためには学校側は寮を作って最低でも平民を全学生の三分の一の割合で無料で入学させねばならない。この援助金は平民が学校で学んでいるかぎり毎年続き、この援助金を受けた高等学校は「公学校」と呼ばれるようになった。

 25歳で引退したダゴマロスはアペルの飲み屋でクリーニャと飲んでいる姿がよくみられた。セノーネのワインと妻を深く愛する彼は引退した後カレド半島で妻と一緒にブドウの栽培を試み、そのワインは今でも「筆頭大臣の妻」として有名である。


オルジャーノン ヘルベ歴231年生まれ、253年死亡(トルク歴6年)

 ホサンスの文官、郵便大臣。主に秘書として活躍する。彼は大陸会議の時に発言や質問の形式を考案した人として有名であり、今でも彼の書いた冊子「オルジャーノンの議事規則」は基本的に変わらず使われている。

 王族であったスアドリ、裕福な家庭出身のダゴマロスとは違いオルジャーノンは貧乏な平民出身であった。孤児でもあった彼を重用したことにより、ホサンスは出自を気にせず人を雇うということで有名になった。また、彼と同じく普通の平民であったノックスをも重用したことによってホサンスは地縁にも関係なく人材を大事にするということが広まり、大王府には大陸全土から有能なものが集まってきた。

 オルジャーノンは苦労人としても有名であった。仕事を他人に任せることが出来ない性分であったらしく、スアドリ政権下で郵便大臣を務めた彼は体調を崩し、大臣職を返上。その後正式にホサンスの秘書官に戻った。そして、22歳で引退したのち燃え尽きるがごとく死んだ。スアドリによって書かれた「孤児から大臣まで」という彼の伝記は今も読み継がれている。


ノックス ヘルベ歴234年生まれ、263年死亡(トルク歴16年)

 賢者村出身の農民。工部大臣。ホサンスとの土間の問答の末、ホサンスに仕えると約束し、ヘルベ歴248年(トルク歴元年)13月13日に出仕する。もとは水関係の助言者という立ち位置で仕えたが、大陸会議の開催とともに民の代表として参加。憲法制定に多大な影響を与えたと言われているが、文献的証拠は無い。こののち、新アペルを作るときには三和土を利用して、カレド半島から新アペルへの上水道の建築に関わる。

 そして、ノックスの大陸漫遊が始まるが、ここではそれの詳細を省く。アキタに行き、そこからトロサに行き、ナルボに行きサルベに行き、大王の故郷であるヘルベを訪ねた。この時にホサンスからトレビ要塞に来るようにと言われ、急遽ヘルベからサルベに行き、そこから船でビブラックスに行き、トレビの要塞都市に行った。そこで豹人族の国であるハリマウで政変に介入したホサンスの軍に同行して、北方山脈を歩き、最後はミシッピ河河口のエブラカから自宅に帰る。

 このあとホサンスの招集には数年応じなかったが、ダゴマロス政権の三年目に工部大臣として正式に入閣。大臣になった初期はもろもろの公共事業に携わり、また旧セノーネ王国の北や旧アペルドナル王国の東北部の荒涼とした土地の入植を立案、実行していた。このときノックスは大陸軍工兵隊を利用し、平時における軍隊の有効活用を示した。

 そしてこの後ノックスは北部諸州の開拓計画を立案したとも言われている。耕作に適した土地は耕作地に。そうでない土地は馬や牛の広大な遊牧地として。だがこれも文献的証拠が残念ながらない。ダゴマロス引退の時、ノックスは22歳であり、同時に引退した。引退後は自宅に戻り悠々自適に暮らした。

「カイより始めよ」と言う格言を作ったとも言われるが、このカイがノックスのことを指しているのかオルジャーノンを指しているのかそれとも別人のことなのか未だに結論が無い。


カプロス同盟に参加した9町

 カプロス(ホサンス兄弟の出身地)、ベルニース(アキオリウスの出身地)、モラー(ケレトリウスの出身地)、クルニア(ボルギウスの出身地)、コンシス(チオマルの出身地)、イベルドン(アンビオリとダゴマロスの出身地)、ルゼルン(ホサンスの母とエポサグナの出身地)、スタンス(オルゲトリの出身地)、グランソ(コミウスとオルジャーノンの出身地)


大陸議会

 大陸会議のあとにできた大陸議会では親ホサンス・反ホサンスに別れた。ホサンスは宣言通り平民の味方で、平民出身の議員は親ホサンスになるものが多かった。反ホサンスの議員は旧来の貴族や地方の王族の代弁者が多かった。なので議会ではねじれ現象が起き、上院は反ホサンスで下院は親ホサンスになった。

 これを取りまとめたスアドリと長年にわたって議会運営したダゴマロスは称賛に値する。ダゴマロスのあと反ホサンスの政権が出来たが、それは一年しか持たず。また親ホサンスの政権ができた。もっともこの政権も安定した政権とは言えず。次の安定した長期政権が出来るのはホサンスの死後、二代目大王カタルの時であった。


書記官

 マンデゥブラキウス(ヘルベ地方、ティグリニ市出身)一番詳しい伝記を書き残したと言われる。ただし完結前に病死。彼の「大王記」は統一の過程が特に詳しく書かれているとして知られる。もっとも現在残っている「大王記」は他の二人の書記官によって完成したもので、どこまでが彼の意見でどこまでが他の書記官の意見なのかで意見が未だに別れる。


 インデゥチオマ(ナルボ地方、ナルボ市出身)彼女の「ホサンス一代記」には家族関係や当時の人々の気持ちが克明に描かれており、いまでも一級の資料として知られる。またクリーニャについて大陸南部の統一戦争を目撃しており、その時の体験を詳細に記した「アキタ平定記」も当時のことを知るには必須の書物として知られる。希代の舞台俳優であったカトリンはクリーニャの庶子でもあったが、幼い彼女を引き取り、養母として育てたことでも有名。


 カシヴェラヌス(サルベ地方、ムチナ市出身)「自称大王」との称号?を始めて使った歴史家。ホサンスの為すことについては基本辛口であるが、ダゴマロス政権下での諸々の事業は絶賛している。もっともこれにはダゴマロスにより地元サルベのフェルシナ市の復興のとき便宜を図ってもらったからとも言われている。実際、彼の子孫は孫の代にサルベからの上院議員になるほど裕福になる。彼はホサンス一人だけに焦点を当てるわけではなく、他の多くの人々の貢献をも記した「カプロス王朝の誕生」を書いた。視野を広くとり、今でも名著と言われている。


武官

 小さい方陣は大体2500の長槍兵と500のヘルベ兵と200の軽装兵と800の弩兵(弩を使う弓兵)で構成されるので約4000人いることになる。これを補給のことも考えながら率いるのが少将。小さい方陣を二個以上指揮するのが中将。全軍の統括をするのがただ一人いる大将、大将軍である。

 王は大将軍の上に位置し、政治的判断や大戦略は王とその政府がするので、大将軍はしてはいけない。しかしホサンス自身が大将軍であったこともあるので、一定の自由行動は認められている。つまり戦場に出るまでは軍は完全に王と王政府の指揮下にあるが、一旦戦場に出れば大将軍は勝利のため細々とした王命を無視できる権限がある。


 ケレトリウス(モラー出身)元はブレノスの千人隊の百人長。統一後は中将として年金を得る。エルギカ戦が終わったあとに引退。

 ボルギウス(クルニア出身)元はブレノスの千人隊の百人長。統一後は中将として年金を得る。エルギカ戦が終わったあとに引退。

 オルゲトリ(スタンス出身)シュキアの副官。もともとは貧乏だったので傭兵になる。副官の時はサルベの長槍兵を率いたり、補給の手伝いをする。のち長槍兵、補給兵、工兵隊を率いた。最終階級は大将。三代目大将軍。

 コミウス(グランソ出身)ヘルベ兵を率いた。最終階級は中将。引退後に二代目陸軍大臣になる。

 チオマル(コンシス出身)シャアの副官。裕福な家庭出身。シャア亡き後、騎兵隊長となる。最終階級は大将。四代目大将軍。

 エポサグナ(ルゼルン出身)リンゴネ、現満月市出身の長槍兵を率いた。最終階級は中将。女性。晩年に四代目陸軍大臣になる。

 カチヴォルクス(ビブラックス出身)カチリーの双子の兄。エルギカのアクソン河上流域出身のの長槍兵を率いた。エルギカ最後の王太子ブライアン考案の方陣を大陸軍に教える。最終階級は中将。

 カチリー(ビブラックス出身)カチヴォルクスの双子の弟。エルギカのアクソン河下流域出身の長槍兵を率いた。最終階級は中将。三代目陸軍大臣。

 ガルバ(トレビ要塞都市出身)エルギカの沿岸部の長槍兵を率いた。最終階級は少将。早くに引退し、初代陸軍大臣になる。

 ドゥムノリ(サルベ出身)弓兵を率いる。大陸軍に正規の弓兵と軽装兵を導入した将軍。また弓だけでなく弩も重要視した。落馬して事故死。最終階級は少将。

 カスティクス(リンゴネ、現満月市出身)元奴隷であり、射撃の上手い兵で構成された狙撃隊を率いる。最終階級は大佐。大陸統一後、軍を早くに引退。のちに弩製造の会社の社長となる。

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オークの大王: ローマ式歩兵で世界を統一する リチャード江藤 @Richard_Eto

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