組織を抜けた二人の行く末は?

『筆致は物語を超えるか』企画、『雪を溶く熱』の参加作品です。
予め与えられたプロットに沿って書いていくこの企画ですが、書き手が違えばそこに書かれる物語も様々。中でも本作は、ハチャメチャブリでは群を抜いていると思います。

悪の組織に身を置きながらも互いを想い合う美冬と秋人に始まり、そこから二人が平穏な幸せを掴もうとするのですが、そんなメイン二人に負けないくらいの存在感を放つのが、組織に命を狙われ、だけど悉くそれを退けていく、宇宙最強の魔女辰子ちゃん。
いかに美冬と秋人がピンチになろうとも、彼女が入れば何とかなる感が凄いです。とはいえ、もちろんなんでもかんでも任せっぱなしというわけではありません。誰かに頼るのは決して悪い事ではありませんが、幸せを掴むためには、自らもしっかり動かないと。
悪の組織に所属していたという業を振り切り、二人は幸せになることができるのでしょうか。