第4話 出港

 時計を確認すると十九時四十五分になっていた。

 魔導式インカムを確認すると、「各部隊でまだ終わって無いのはどこがある?」と艦内放送に乗せると「未だMMが中隊単位でそろって無いのですがいかがいたしましょう?」という報告が挙がって来ていたので「交渉が難航しているのか」と聞くと艦長が言った「私ではダメで提督テイトクを出せと話が来てます」と、「頭が固いな」と言うとヨナ様に直電チョクデンツナいだ「ギルドナイツが言う事を聞かないんですがいかがしましょう」と聞くと「国賓コクヒンの対応にも柔軟ジュウナンに対応できぬとは恥ずかしい。ワシから言おう」とヨナ様自らが動いて下さり予備兵ではなく正規兵の腕の強い所を1中隊編成寄越してきたので有る予備兵と交代し「先程は申し訳ありませんでした予備兵を管理している部隊に頭の固い者がいたようで、ご迷惑メイワクをおかけしました。ギルドナイツ正規騎士団の第二部隊旗下キカの第一中隊ですお供させて頂きます」といったのである。


「MM戦が無いに越したことは無いが、相手は空賊クウゾクだ何をするか分からん奴等だと思ってめずにかかってくれればそれで良い」と私がいうと。

 いう事を理解してくれた様で「流石に取りつかれると金の提督でもたまったモノでは無いという事ですねその場合、全力で事に当たらせてもらいます、全機に可変飛行ユニットを付けて居ますので光速戦闘機動コウソクセントウキドウにも耐えられます」といったのであった。


「二十時半だ、出航予定時刻まで残り三十分だ、他に忘れ物は無いか!?」と私が聞くと。

「各部隊いつでもOKです、MMの簡易ロック作業終了しました。食糧事情問題無し、各補給関係も問題ありません。第一航空騎兵団問題なし。艦直衛部隊問題無し。海兵に問題ありません。強襲部隊問題無し。主機関正常動作確認。補助回り問題無し。魔導機械系異常無し。防空隊異常無し。各砲座問題無し。武装火器管制グループ問題無し……」と様々な部隊からほぼ同時に返答があった、それはパネルのほうで確認でも確認でき見え方としても問題ないものであった


イカリをあげろ。出港準備最終チェック! 主機出力二十パーセント、浮遊移動開始せよ定位置まで上り次第各機関回り再チェック急げ!ギルド・グラウンド・メイン・コントロールに通達! 出港準備が整い次第五分前にはカタパルトデッキに進入する旨を伝えよ。その後高度二十五万キロメートルまでは通常出力にて上昇、二十五万キロメートル以上は最大船速で三十万キロメートルまで上げクルーズモードに入る、その予定であるムネを伝えよ、以上」と艦内放送で通達する。


「各観測員は各待機所にて準備目視観測も実行しろ、グランシスディア連邦共和国上空を航行する為、IFFセット用意して置けグランシスディア進入の三十分前からIFFはセッティング開始公海上及び危険地域上空でのIFFはギルドセットで航行する、アウェソム海まではクルーズスピードの最高を維持せよマッハ六十五まで上げて良し! アウェソム海上では行使速度の最大迄上げる事を許可するマッハ七十五でカッ飛べ! グランシスディア側からの戦闘機護衛は無いと思うがあるなら、イルミネータで返信してやれ」と私が言った。


扶桑皇国フソウコウコク上空でのIFFセットと斑鳩国イカルガコク上空でのIFFセットは、オートでやれギルドから使用IFFの話が来ているはずだ。読み込ませておけよ。アウェソム海上空では空賊がカラんでくることが容易に想像できるが奴らはこちらと同等の足は持っていないはずだそこを見越ミコしてのマッハ七十五の使用だが意見のある奴はいるか?」と私が意見を募集した。

「ギルドナイツMM中隊です、MMが絡む場合マッハ七十五程度では追い付かれる可能性がありますその場合は我々が空対空戦闘を実施しますので奴らの母船を叩き落してもらえないでしょうか? 位置はなるべく固定又は通常速度まで落としてもらう必要がありますがいかがでしょう?」と中隊長からの進言シンゲンであった。

「よし判った、MMはそちらに任すその代わり母船は全部落とさせてもらおう。聞いての通りだMMはMMに任せ各部隊は所定の位置で待機、航空騎兵団は何時でも対艦攻撃が可能な様に装備を対艦装備に出来るようにして置け」と私が言う。


「第一カタパルトグリーンランプ確認」と操舵ソウダ主が確認しさらに答えた「カタパルト上に進入します、現在出撃六分前ちょうど、魔導磁力マドウジリョクカタパルト上に乗せましたチャージ開始されました」


「各員発艦準備最終チェック、衝撃ショウゲキソナえよ、今日は国賓コクヒンのお二人が見ておられる失敗するなよ!」


 というと私も衝撃に備えた、といっても提督テイトク席に座ってベルトを着用するだけなのだが、「アヤト、サキ、ベルトはシッカリと締めたか?」と私が聞いた、こちらも最終確認である。

「はい、大丈夫です」とアヤトが答えた、サキも「私も大丈夫です、ドキドキしていますが問題ありません」と答えた。


「磁力チャージ百パーセントのコールが帰ってきました、残り三十秒!」と操舵ソウダ主が叫んだ「エンジン出力上げ方開始、三十秒後に出力五十パーセントまで引き上げます」と艦長から最終確認の報告が上がった。

「秒読み開始します! 十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、離床リショウ!」と艦長が叫ぶ磁力カタパルトに魔導出力が一気に送られかなりのスピードで加速していくスピードゲージは瞬間的に亜音速アオンソク領域リョウイキまでに上った「慣性制御カンセイセンギョ問題なし!」と艦長が座ったまま答えた。


「水平に戻るまで各自注意を払っておけよ、高度五万で音速突入以降は徐々に速度を上げて行け水平飛行の目安は高度三十万キロメートルだ」と通達した。

「ギルドメイングラウンドコントロールの領域リョウイキを抜けました」と艦長から報告が上がった。


「高度三十万キロメートルまであと二分です」と艦長が各部署に通達した。

「水平飛行まであと一分、各部位以上無いな」と私が聞いた。

「問題ありません」と心地ココチ良い返答が各部署から入る。

「水平飛行に入ります、クルーズスピードを維持イジします」と艦長がいった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異郷幻想史グランシスディア物語 御鏡 鏡 @mikagamikagami

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ