3月7日月曜日

 3月7日月曜日、私の学校は土曜日授業の代替休校日で妹の参観日の日だった。

 奇跡的に私の休みと妹の参観日が重なり、時間も空いているので、私は初めて妹の参観日に出席することにした。

 初めてなので気を引き締め、ちょっとしたお洒落もしたりして、

「じゃあ、未来の参観日行ってぐるね。昼ご飯はあっちで未来と一緒に食べてくっから」

 と姉に一言告げた。姉は

「行ってら~気付げでね」

 それだけ言った。姉は3時半から何か用事があるみたいなので、参観日には来れなかった。

 私は張り切って外に出て、バスに乗った。バスに揺られながら見る景色は、いつも通りでのどかな石巻そのものだった。

 保育園で外で遊んでいた未来とばったり会うと、

「このひとね!わたしのお姉ちゃんだよ!」

と友だちに紹介した。すると、妹の隣にいた女の子は気恥ずかしそうにペコリとお辞儀をした。

 そして、参観が始まった。周りはお父さん、お母さんばかりで私のような兄弟が来ている子はいないようだった。妹は、私に普段の保育園での生活を見せてくれた。

 特に仲の悪い子などはいないようで、安心した。このまま中学生とかになって姉のように友人がいないような子になってもらっては困る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

二千十_年三月十_日 猫田 @kantory-nekota

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ