いつだって暗闇に向かって話しかけている

わかってほしい罪 懲役は三分半さんぷんはんで終わってほしい

ちょうどインスタントに つるっと消えゆく魂のように


さがってブラるびょう 張力は一生犯いっしょうはんにゆずってほしい

用途インポスターげに くるっと逃げ行く諦観の用意



いつだって暗闇に向かって話しかけている

今日もまた無理なの

なにも伝えられないの

誰も理解してくれないの

そうやって話しかけている


いつだって暗闇に向かって話しかけている

信じたパートナーも

いくら距離を縮めても

何度体を重ね合わせても

そうやって話しかけている




かまってほしいさい 少数派一般論で語ってほしい

強度ワンステンドに ずるっと斬れゆくグラスのように


あがってふけるしょう 構成は百選景ひゃくせんけいで触ってほしい

シュートインサイドめに スカッと蹴りゆくキーパーの用意



いつだって暗闇に向かって話しかけている

東雲しののめが冴えていった

黒色の床を踏み抜いて

地下室に辿り着いてなお

そう言って白くなっていく


いつだって暗闇に向かって話しかけている

糖度過多に口付けて

理解を得ることが罪で

投げ込んだ思考河川敷しこうかせんじき

そう言って白くなっていく


諦観を投げつける暴力性を僕は毎秒らしめている

その声は嬌声きょうせいにかき消されてまるでノイズみたいな扱いで 飽和ほうわの中を漂っている

多い少ないじゃあない 一人しかいない

わかり合えない 自分一人しかいない

わかり合う必要もない

自分以外には誰もいないから


いつだって暗闇に向かって話しかけている

今日と明日あす無為むいでも

明後日あさってまで残る鮮度で

幾何学に括りつけてまた

そう言って走りかけている


いつだって暗闇に向かって話しかけている

せんじたガードマンも

いくら距離を縮めても

何度命守ってもらっても

そう言って走りかけている

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多利末睦歩の殴り書き 詩一 @serch

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