第3話 探偵に必要なもの(後編)
「名…ゼリフ?」
「そうだ、俺が大好きな名探偵コナーンも名ゼリフはたくさんある。だから探偵である俺もそれにのっとって何かビシッと言いたいわけよ」
「例えば?」
「そうだな、真実はいつも一つ!」
「それ名探偵コナーンじゃん!!」
「ダメか?じゃあ…体は子ども、頭脳は大人、その名も名探偵デーロ!」
「それも名探偵コナーンのパクリじゃん!」
「文句の多い奴だな、じゃあお前なんか良いセリフあんのか?」
「なんで私が考えなきゃいけないのよ、もうちょっとオリジナリティがほしいよ」
「オリジナリティだと? 仕方ねぇな〜じゃあヨォ、ヨォ、俺はデーロ、かましたい奴は一歩前出ろ!」
「ラップしてる場合じゃないよ、まったく」
「今のは俺の名前のデーロと出ろで韻を踏んでだな」
「わかったから早く考えろよバカ!」
「そういえば最近気づいたんだがエゴサーチとエロ雑誌って韻踏んでるよな」
「女の子に平然と変な下ネタ言うな!」
俺は顔を真っ赤にしたハイルに思いっきりグーで殴られた。思わずハイルの拳が俺の顔にめり込んだ。
「そうそう、今の殴られた事で良いセリフを思いついたわ」
「…………何?」
「謎は、すべて、解けた」
「それはコナーンと並ぶ二大探偵漫画の銀田一少年じゃん!」
「じっちゃんの名にかけて」
「銀・田・一! いい加減にしろ!」
「カット!」
「こんな感じで良かった?」
「悪くなかったぜハイルよ。この撮影した漫才風動画をネットで流せば俺のキャラもわかるし探偵がしたいと言うことが広まるはずだ」
「そう、役に立てて良かった。じゃあ私そろそろ帰るね。動画編集頑張って」
こうしてハイルは帰り俺はラップしながら動画編集する事にした。
「コンビニ立ち読みエロ雑誌! 片手にスマホでエゴサーチ!」
こんな風に楽しく夜を過ごした。
名探偵コナーンが好きだから探偵を目指す俺デーロ ぴで @pide
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