第2話 探偵に必要なのはもの
俺の名前はデロデーロ、高校三年生だ。俺は一人暮らしをしている。
親父は会社の都合でパプアニューギニアに出張しており、母親は付き添いで一緒に海外だ。
母親は新婚気分を味わいたいらしく、まだ学生である俺を日本に1人残し、親父とウキウキしているらしい。
まったく、こんな可愛い息子を1人残してよく海外なんかにいけるな。
こうして俺は1ldkのアパートに一人暮らしだ。
俺は今住んでいるアパートで探偵事務所を始めることにした。
たぶん手続きが必要だとは思うがそんなのは二の次だ。
俺がやりたいからやる。それが男の夢ってもんよ。
さてこれから一体どんな事件と遭遇するか楽しみで仕方がないぜ。
「ピンポーン」
家のチャイムが響いた。
はてはて、ピザでも頼んだろうか。
もしくは美少女が俺のかっこよさを聞きつけて告白しに来たかもしれない。
そう思うと俺はワクワクして頭のてっぺんに三本しかない毛をブラシで整え、玄関のドアを開けた。
「ヤッホー、元気してる?呼ばれたから来たよ」
そこにいたのは残念ながら入口ハイルだった。
「なんだハイルかよ、ちぇ」
「ちぇっとは何よ。呼んでおいて」
入口ハイルは見た目はちょっと可愛いが中身はヘドロが腐ったような言葉にも表すのも難しい性格だ。
そんな性格だからか俺ぐらいしかクラスで話す奴がいないみたいだ。
まったく、俺という心優しい男がいなかったらどうするつもりだったんだ、あいたた!
「全部聞こえてるわよデーロ」
ハイルは俺の耳を遠慮なく引っ張りやがる。
「そういうところが性格が悪いんだよ!」
☆☆☆☆
俺達は落ち着き、ハイルに部屋に入ってもらった。
「ところでデーロ、今日は一体何をするの?」
「この前俺言ったよな、探偵になりたいって」
「あぁ、言ってたね。それがどうしたの?」
「探偵と言えばさ、やっぱ決めなきゃいけない事があるわけよ」
「何さそれ?」
「ふっふっふ、聞いて驚くなよ。それはな、決めゼリフだ!」
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