あの子はひとり。昔も、そしてこれからも。

ひとりで立つというのは、哀しくも、やはり美しい。そう思えた作品です。

母親を理由に周りから忌避される秋人と、彼に寄り添った美冬の、ある一夜の出来事。
そして、秋人はこれから、自分の意思でひとり立ちしていきます。その理由はやっぱり悲しくて、それでもどうしようもなく愛おしい願いが込められている。

どうか、こんな優しい秋人に幸多い日々が訪れますように。